【保存版】血統は「条件」とセットでこそ輝く。予想精度を劇的に上げる「逆算の思考法」
血統予想で最も重要なこと。それは「いきなり血統表を見ない」ことです。
血統とは、その馬が隠し持っている「エンジンのスペック(仕様書)」です。しかし、F1カーが砂利道で遅いのと同じで、そのスペックが活きるかどうかは当日の「舞台(条件)」ですべて決まります。
鉄則①条件(コース・展開)を見る → ②それに合う血統を探す
この順番を「逆算」するだけで、血統予想のノイズは驚くほど減ります。この記事では、プロが自然と行っている「条件から血統を呼び出すプロセス」を言語化しました。
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血統用語ミニ辞典:実践で使える「プロの脳内変換」
教科書的な意味ではなく、馬券を買う時にどうイメージすればいいか?に特化した解説です。
「速い脚を使うエンジン」か「パワーで押し切るエンジン」か、大まかな方向性はここで決まります。
父のパワーをどう路面に伝えるかを決めます。父が同じでも、母父が違えば「切れ味タイプ」にも「重戦車タイプ」にも変わります。
「競り合いになった時の勝負根性」や「タフな馬場でのへこたれなさ」など、精神的・肉体的な土台部分です。
特定の能力を尖らせるための調味料です。「瞬発力特化」や「スタミナ特化」など、個性を強調します。
STEP1|まず「レースの質」を仮決めする(予想の8割はここ)
血統がハマるかどうかは、これから行われるレースが「どんな能力を求めているか」にかかっています。出走表を見る前に、以下の3点をざっくりイメージしてください。
レースの質を問う3つの自問自答
- ① ペースは?
→ 直線まで我慢する「瞬発戦」か、最初から流れる「消耗戦」か。 - ② 馬場状態は?
→ 軽い「高速馬場」か、雨や開催後半の「タフな馬場」か。 - ③ コース形状は?
→ 広いコースでの「直線スピード」か、小回りでの「機動力(器用さ)」か。
※厳密な正解でなくて構いません。「今日は雨だからタフになりそうだな」という仮説が重要です。
STEP2|「レースの質」に合わせて血統をピックアップ
レースの質が見えたら、それに適した血統を持っている馬を探します。ここでは「父」で方向性を決め、「母父」で補完するのが基本です。
| レースの質(求められるもの) | 父に求めたい要素 | 母父でさらにプッシュしたい要素 |
|---|---|---|
| 瞬発力勝負 スローペース / 直線長い / 良馬場 |
トップスピードの高さ (サンデー系主要種牡馬など) |
「反応の鋭さ」「軽さ」 米国型ノーザンやミスプロ系など、ギアチェンジが速い血統。 |
| 持続力勝負 平均ペース / コーナー緩やか / 持続戦 |
巡航速度の維持力 (長く良い脚を使えるタイプ) |
「ストライドの大きさ」「持続力」 ロベルト系やトニービンなど、バテずに伸び続ける血統。 |
| パワー・消耗戦 ハイペース / 小回り / 道悪・荒れ馬場 |
パワー・馬力 (欧州型やダート的な強さ) |
「重厚さ」「底力」 欧州ノーザン系など、苦しい展開でもフォームが崩れない血統。 |
【重要】なぜプロは「母父(BMS)」を重視するのか?
血統表を見る際、どうしても一番上の「父」に目が行きがちですが、現代競馬において穴を開けるのは「母父」がハマった馬です。
例えば、同じディープインパクト産駒(父)でも…
- 母父が米国型(ストームキャットなど)
→ スピード強化。早い時期から動き、マイル〜中距離のキレ勝負に強い。 - 母父が欧州型(サドラーズウェルズ系など)
→ スタミナ・底力強化。距離が延びて良く、タフな馬場や消耗戦で浮上する。
このように、「父の才能を、母父がどの方向に味付けしているか?」を見るのが血統予想の醍醐味であり、最も実用的なテクニックです。
まとめ|血統は「最後のひと押し」に使う
血統だけで馬券を当てようとすると、どうしても「この血統だから来るはずだ」という思い込み(バイアス)が発生します。
- まず「今日の馬場と展開なら、こういう馬が来る」とイメージする。
- そのイメージに合う「近走実績」や「調教」が良い馬を選ぶ。
- 最後に「血統」を見て、その裏付けをとる(自信を深める)。
この手順を守るだけで、血統はあなたの予想を助ける強力な武器になります。まずは今週末のレースで「今日はどんな血統が走りそうな馬場か?」を考えることから始めてみてください。
▶ Next Step:
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