【回顧】武蔵野ステークス 2025|ルクソールカフェが古馬撃破の完勝。東京ダ1600mで“世代代表”へ名乗り

重賞

【回顧】武蔵野ステークス 2025|ルクソールカフェが古馬撃破の完勝。東京ダ1600mで“世代代表”へ名乗り

開催:2025/11/15(土)東京11R|ダ1600m(左)|3歳以上GⅢ|良

勝ち馬:ルクソールカフェ(牡3・堀宣行)
タイム:1分35秒2(良)
着順:1着ルクソールカフェ → 2着コスタノヴァ(3馬身半) → 3着ビダーヤ(ハナ) → 4着サンライズフレイム(アタマ) → 5着ロードフォンス(クビ)

本命視した3歳馬ルクソールカフェが、東京ダ1600mで古馬勢を一蹴
直線では「もう一段ギアが上がる」ような末脚で抜け出し、ダートマイル戦線の新星として一歩リードする内容でした。

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1. レース総括|ミドルペースから中盤ひと息、ラスト3Fで再加速

ラップは
12.4 − 11.1 − 11.8 − 12.2 − 12.2 − 11.9 − 11.8 − 11.8
前半4F47秒台のミドルペースから、向正面でひと息入り、ラスト3Fで再加速する形でした。

隊列は外の先行勢(ロードフォンス、ペプチドナイル、ヴェルテックスなど)が前を固め、
その直後の4〜5番手外目にルクソールカフェ
ビダーヤは最内で脚をタメ、サンライズフレイムは中団外から、ロードフォンスは好位でレースを進めました。

一方、1番人気コスタノヴァはスタートで大きく出遅れ
後方からの競馬を余儀なくされ、道中は後方14番手付近からじわじわと進出。
直線で大外から豪快に追い込むも、ルクソールカフェには3馬身半届かずの2着という結果でした。

直線入り口で早めに抜け出したのがルクソールカフェ。
残り400m手前からレーン騎手が軽く仕掛けると、そこから最後まで一度も脚いろが鈍らないロンスパ
ラスト2F11.8−11.8という時計どおり、終いまでしっかり伸び切っての完勝でした。

2. 勝ち馬ルクソールカフェ|「東京ダ1600m特化×3歳斤量利」がキレイにハマる

父American Pharoah×母Mary’s Follies(母父More Than Ready)
全兄にフェブラリーSを連覇したカフェファラオを持つ、東京ダートマイルのスペシャリスト血統です。

◆ 血統面|米国スピード×芝適性を内包した“東京マイル専用機”

  • 父American Pharoahは米三冠馬で、産駒には芝・ダート兼用のワンターン巧者が多いタイプ。
  • 母父More Than Readyは、芝マイル〜中距離の一流馬を多数送り出す芝寄りの米国スピード血統
  • この配合により、芝スタート→長い直線のワンターン戦(=東京ダ1600m)で最もパフォーマンスが上がる“設計図”になっています。

春のヒヤシンスSに続き、今回も同舞台で完勝。
東京ダマイル特化型の血統+コース相性」という狙いは、レース内容を見ても改めて裏付けられた形です。

◆ レース内容|好位外から“被されない形”で進めて完勝

  • 大外16番からスムーズに加速し、好位4〜5番手の外を確保。
  • 芝スタートを生かしつつ砂を被らない位置取りで、この馬のリズムで走れる理想的なポジション取り
  • 直線では追い出しを待たされる場面もなく、3馬身半差の完勝

「大外16番」が不安視されましたが、結果的には
◎ 大外だからこそスムーズに好位外を取れた
という、この馬にとってプラスに働く枠順でした。

ジャパンダートクラシック(JpnⅠ)3着からの臨戦で、
2000m→1600mの距離短縮+ベスト条件へのコース替わり
ここを確実に勝ち切ったことで、ダートマイル〜中距離路線の主役候補として一気に浮上したと言って良いと思います。

◆ 今後のローテとチャンピオンズCへの展望

この勝利でチャンピオンズカップの優先出走権を獲得。
中京ダ1800mは“東京マイル専用機”だった兄カフェファラオに比べると、兄より融通が利きそうなイメージもあります。

今回の内容からは、

  • ワンターンのマイルがベスト
  • ただし、前半緩めなら1800mも守備範囲

という印象で、来年以降のフェブラリーSを見据える上でも非常に価値のある一戦でした。

3. 各馬の評価と“予想の答え合わせ”

今回の予想印は以下の通りでした。

◎16 ルクソールカフェ(1着)
▲4 コスタノヴァ(2着)
☆5 ビダーヤ(3着)
△15 サンライズフレイム(4着)
☆13 ロードフォンス(5着)
○11 オメガギネス(7着)
△14 ペプチドナイル(9着)

1〜5着まで印がズラッと並ぶ結果で、
血統・コース相性・展開想定はおおむねイメージ通りにハマりました。

◆ コスタノヴァ(2着)|出遅れから“性能は見せた”内容

フェブラリーS馬コスタノヴァは、スタートで大きく出遅れて後方からの競馬。
それでも向正面〜3コーナーでじわじわと進出し、直線で外から鋭く伸びて2着まで差し込む内容でした。

  • 本来なら「内でロスなく」運びたい枠から、位置取りのロスを自力でカバー
  • 59kgの酷量を背負いながら、3歳56kgのルクソールカフェに次ぐ2着。

今回は「スタートですべてが決まってしまったレース」という評価で良く、
能力評価を下げる必要はまったくありません。

◆ ビダーヤ(3着)|内枠を生かした“マイル試金石クリア”

1枠1番ビダーヤは、懸念していた“インで包まれるリスク”をうまく乗り越え、最内で脚を溜めて直線で進路を確保。
ルクソールカフェ、コスタノヴァには及ばなかったものの、強豪相手のマイル戦で3着なら十分合格点です。

リアルスティール×サマーハ(Singspiel)という配合らしく、
中盤でしっかり脚を溜めて直線で持続的に脚を使うイメージ通りの走り。
今後も東京ダ1600m〜1800mの重賞・OP特別で長く楽しめるタイプだと思います。

◆ サンライズフレイム・ロードフォンス|“前受け組”としては健闘

  • サンライズフレイム(4着)…外枠から無理のない先行策で、最後までしぶとく粘る内容。前に行った組としては高評価できる4着。
  • ロードフォンス(5着)…ロードカナロア×ダイワメジャーらしいパワー型マイラーで、交流重賞で見せてきた地力を中央重賞でも証明した形。展開ひとつで馬券圏内も十分ありそうです。

◆ オメガギネス(7着)|“東京マイル回帰”も今回は不完全燃焼

血統・コース相性から「安定軸」として期待したオメガギネスは7着。
道中のポジション取りと、直線での進路・反応を見ても、本来のキレ味を出し切れなかった印象です。

とはいえ、東海SやグリーンチャンネルCの内容からも、
“東京マイルで巻き返し期待”という評価は維持しておきたい一頭。
人気落ちになる次走は、オッズ次第で改めて狙い目になるシーンもありそうです。

4. 次走への注目馬・狙いどころ

★ チャンピオンズカップ・来年のフェブラリーS候補

  • ルクソールカフェ…今年のチャンピオンズCだけでなく、来年以降のフェブラリーS主役候補として要注目。東京マイル戦では今後も“軸候補”として扱いたい存在。
  • コスタノヴァ…スタートさえ五分なら、やはり現役トップクラスのダートマイラー。
    大敗ではない今回の2着で人気が多少落ちるようなら、むしろ次走こそ狙い目になりそうです。

★ 条件戦・別路線で狙える組

  • ビダーヤ…東京ダ1600m〜1800mの別定・ハンデ重賞で引き続きマーク。
    極端な外差し馬場より、内差し・好位差しが利く馬場でこそ真価を発揮するタイプ。
  • ロードフォンス…マイル〜1400mのペースが速くなるレースがベスト。
    中央のL・OPクラスでも、展開ひとつで馬券圏内が増えていくイメージです。

5. おわりに|「血統×コース適性」が素直にハマった一戦

今回は、

  • 東京ダ1600m=芝スタート+長い直線
  • American Pharoah×More Than Readyという“東京マイル専用機”血統
  • JpnⅠ好走からの距離短縮+条件好転

という要素がきれいにつながり、
予想面でも◎ルクソールカフェ本命+印上位に上位入線馬が揃う結果となりました。

この流れのまま、翌日のエリザベス女王杯
血統×コース適性×牝馬のコンディション」という視点で、女王の座を争う牝馬たちを掘り下げていきます。

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