【特別登録】東京スポーツ杯2歳S 2025|クラシック前哨戦を血統で先取りチェック

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【特別登録】東京スポーツ杯2歳S 2025|クラシック前哨戦を血統で先取りチェック

開催:2025/11/24(月・祝)東京・芝1800m|2歳|GⅡ|馬齢

東京スポーツ杯2歳Sは、「クラシック級」が顔を出す超出世レース
近年の勝ち馬からは、コントレイル(皐月賞・日本ダービー・菊花賞の三冠)や、世界的名馬となったイクイノックス(GⅠ6勝)など、先々までGⅠ戦線を賑わす馬が次々に誕生しています。

今年も高額良血ダノンヒストリーサラキア一族と似た配合を持つサレジオブルーメンブラット牝系ローベルクランツキズナ産駒パントルナイーフシスキン産駒ライヒスアドラーモーリス産駒ゾロアストロなど、血統だけ見てもワクワクするメンバー構成。
ここでは①コースとレース傾向 ②特別登録馬一覧 ③血統からみた注目馬の順で整理しておきます。


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1. コースとレース傾向|東京芝1800m=「長い直線で底力&瞬発力」

東京スポーツ杯2歳Sが行われる東京芝1800mは、2コーナーポケット発走のワンターン。
向正面中ほどからスタートしてゆったり3コーナーへ入り、最後は直線525.9mの長い直線での攻防になります。

  • ペースは落ち着きやすいが、L3〜L1で一気に加速する瞬発力勝負になりやすい
  • ただし、ラスト2Fが12秒台に落ちるようなタフな年もあり、一定の底力も必要
  • 過去の名馬たちも、「切れる+長く脚を使える」中距離志向の馬が多い

まとめると、ここで好走するのは――

  • サンデーサイレンス系やロベルト系など、瞬発力とスタミナを両立する血統
  • マイル〜中距離で幅広く戦えそうな体型・配合の馬

といったタイプ。「ゆったり走って、直線でどこまでギアを上げられるか」が鍵になる舞台です。


2. 特別登録馬一覧(50音順)

  • コッツォリーノ(牡2・父シルバーステート)
  • サレジオ(牡2・父エピファネイア)
  • ストームサンダー(牡2・父ヘンリーバローズ)
  • ゾロアストロ(牡2・父モーリス)
  • ダノンヒストリー(牡2・父エピファネイア)
  • チュウワカーネギー(牡2・父モーリス)
  • テルヒコウ(牡2・父コントレイル)
  • ネッタイヤライ(牡2・父コントレイル)
  • バークシャーシチー(牡2・父モズアスコット)
  • パントルナイーフ(牡2・父キズナ)
  • フレンドモナコ(牡2・父ビーチパトロール)
  • ライヒスアドラー(牡2・父シスキン)
  • ラストスマイル(牡2・父ポエティックフレア)
  • リネンタイリン(牡2・父キズナ)
  • ローベルクランツ(牡2・父サトノダイヤモンド)

この中から、ここでは血統的に「東スポ杯らしさ」を感じる6頭に絞って見ていきます。


3. 注目血統① ダノンヒストリー|4億超えの高額馬×エピファネイア産駒

今年の東スポ杯2歳Sで、まず名前が挙がるのがダノンヒストリー(牡2・堀宣行厩舎)でしょう。
2024年セレクトセール1歳セッションで税抜3億9000万円(税込4億2900万円)がついた超高額馬で、デビュー戦(東京芝1800m)を楽勝と、ここまで期待通りの走りを見せています。

  • 父:エピファネイア(ロベルト系)…菊花賞&ジャパンCの二冠馬。直線で一気に加速する「長く良い脚」が武器。
  • 母:コーステッド(Coasted)…米GⅠBCジュヴェナイルフィリーズターフ2着など、芝マイル〜中距離で活躍。
  • 半兄:ダノンベルーガ…共同通信杯V、日本ダービー・天皇賞秋2着など東京中距離巧者。
  • 半姉:ボンドガール…サウジRC2着の素質馬。

血統的には「エピファネイア×米芝マイル血統」という組み合わせで、直線の長い東京1800〜2000m向きの配合。
新馬戦もスタート後に促してハナ→そのまま押し切りと、能力の違いでねじ伏せる内容でした。

東スポ杯は、「のちのダービー候補」が早い段階で完成度の高さを見せる舞台
兄ダノンベルーガが共同通信杯を制しているように、この一族の“東京向き血統”はかなり信頼して良さそうです。


4. 注目血統② サレジオ|サラキア一族を連想させるエピファネイア産駒

続いて取り上げたいのが、同じエピファネイア産駒のサレジオ(牡2・田中博康厩舎)
母はサラキア(父ディープインパクト)で、エリザベス女王杯&有馬記念2着など、牝馬ながら中距離で一線級と渡り合った名牝です。

  • 父:エピファネイア…ロベルト系のスタミナと底力。
  • 母:サラキア…府中牝馬S勝ち馬で、エリザベス女王杯・有馬記念2着。
  • 近親:サリオス…朝日杯FS勝ち、毎日王冠2勝の実績馬。

サラキア一族は「完成度の高さ×東京向きの瞬発力」が持ち味。
そこにエピファネイアが入ることで、1800〜2000mでよりパワーと持続力を増したタイプに出ている可能性があります。

東スポ杯は、のちに中距離のGⅠを目指す馬にとって絶好の通過点。
「のちのサリオス級」と言えるかどうか、ここでの内容には注目しておきたい一頭です。


5. 注目血統③ ローベルクランツ|ブルーメンブラット牝系×サトノダイヤモンド

スポーツ紙でも取り上げられているローベルクランツ(牡2・小林真也厩舎)は、末脚が目を引く差しタイプ
デビューから2戦続けて上がり最速、前走の未勝利戦は3馬身差と、決め手の鋭さが光ります。

  • 父:サトノダイヤモンド…菊花賞馬で、有馬記念2着など中長距離で安定して強いディープインパクト産駒。
  • 母:ブルーメンクローネ…3勝クラスで芝・ダート問わず活躍。
  • 祖母:ブルーメンブラット…マイルCS勝ち馬。
  • 近親:シュトラウス…23年東スポ杯2歳S勝ち馬。

祖母ブルーメンブラットはマイルCSを制した名牝で、その牝系からはシュトラウス(東スポ杯2歳S勝ち)など、東京向きの切れ味を持つ馬を多数輩出しています。

ローベルクランツ自身も、「下地はマイル〜中距離」「決め手は東京向き」という東スポ杯にピッタリのキャラクター。
ペースが流れて、直線で外からの差し比べになるような展開になれば、浮上してくる可能性は十分です。


6. 注目血統④ パントルナイーフ|キズナ×アールブリュット=中距離型ディープ一族

次に、キズナ産駒のパントルナイーフ(牡2・木村哲也厩舎)にも注目しておきます。
母アールブリュットは、Makfi×イグジビットワンという欧州色の強い配合で、中距離での持続力が持ち味の一族です。

  • 父:キズナ…日本ダービー馬。ディープインパクト産駒の中でも、持続力とパワーを強く伝えるタイプ。
  • 母:アールブリュット…欧州色の強い芝マイル〜中距離型。
  • 近親:パラレルヴィジョン…中距離で堅実に走る素質馬。

ディープ系×欧州血統の組み合わせは、東京芝1800mの「長く脚を使う差し」にピッタリ。
馬場がタフになったり、前半スローからのロングスパート戦になった場合、一気に浮上してくるのはこういう配合です。


7. 注目血統⑤ ライヒスアドラー|シスキン産駒の非凡な瞬発力

もう一頭、配合と新馬戦の内容から「東京向きの大器」感があるのがライヒスアドラー(牡2・上原佑紀厩舎)です。
中山芝1800mの新馬戦では、4角2番手から上がり最速で後続を突き放す快勝。スローから一気に加速するレースで、ラスト2Fもまったく脚色が鈍らない非凡な瞬発力を見せました。

  • 父:シスキン…アイリッシュ2000ギニーなど欧州マイルGⅠを制した快速馬。Mr. Prospector+Danzigを内包し、芝マイルで切れとスピードを伝える。
  • 母:クライリング(父ハーツクライ)…芝マイル〜中距離で堅実に走ったサンデーサイレンス系。
  • 祖母:リングジアラーム(父スウェプトオーヴァーボード)…スピードに寄った米国血統を持つスプリント寄りの牝系。

配合だけを見ると、「欧州マイラー系シスキン×ハーツクライ×米スプリント血統」という構成で、瞬発力と持続力をバランス良く備えたマイル〜中距離型
中山のタフな坂コースで、なおかつ直線だけで後続を突き放したフォームからは、直線の長い東京1800mでも十分やれそうな“ストライドの大きさ”が感じられます。

東スポ杯は、「一戦一勝馬の真価」を測る舞台でもありますが、ライヒスアドラーの新馬戦は時計・上がり・内容の三拍子が揃った好内容でした。
ダノンヒストリーが血統評価と新馬戦の内容で一歩リードだとすれば、こちらは“ポテンシャル型の伏兵”として怖い一頭と言えるでしょう。


8. 注目血統⑥ ゾロアストロ|モーリス産駒×持続力型の“東スポ杯向き”バランス配合

もう1頭、血統的な魅力と安定した走りで注目したいのが、
ゾロアストロ(牡2・鹿戸雄一厩舎)です。
新潟芝1800mの未勝利戦では、ゆったりとした流れの中で
長く脚を使って抜け出す内容が光り、1800mらしい持続戦への適性を示しました。

  • 父:モーリス…“トップスピードの持続”が武器の万能型で、中距離で特に強い。
  • 母:ゴールドプリンセス(父スクリーンヒーロー)…パワーと底力が強い配合。
  • 母系にロベルト血脈を内包…東スポ杯や東京中距離で強い、持続力の源泉。

モーリス産駒は、「瞬発力よりも、ジワッと早めに脚を使い続ける展開」を得意とする傾向。
東京芝1800mは瞬発戦にもなりやすいものの、L4からロンスパに入る展開になると、
ゾロアストロの持ち味が強く生きてきます。

また、ここまでのレース内容からは、

  • ワンターンの中距離でストレスなく走れるストライド型
  • 前半ゆったり→後半ロンスパという東スポ杯の典型的な流れに合いやすい

派手さはないものの“総合力型”として侮れない1頭で、馬場が少し時計のかかる方向に振れれば振れるほど、配当妙味のある伏兵候補になってきそうです。


9. まとめ|「ダノンヒストリー vs 良血差し馬&伏兵勢」の構図

今年の東京スポーツ杯2歳Sは、現状では

  • 血統と新馬戦の内容で一歩リードする高額馬・ダノンヒストリー
  • 配合的に大物感のあるサレジオ
  • 決め手鋭いローベルクランツ
  • キズナ産駒の中距離型・パントルナイーフ
  • シスキン産駒のポテンシャル型・ライヒスアドラー
  • モーリス産駒の総合力型・ゾロアストロ

といった構図。
東スポ杯らしく、「ここを勝った馬=そのままクラシックの主役」となるケースが多いだけに、レース内容そのものもじっくりチェックしたい一戦です。

当ブログでは、枠順確定後にラップと血統を踏まえた最終予想もアップする予定です。
まずはこの特別登録段階で、どの血統から馬券の軸を探すか、イメージを固めておきましょう。

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