【馬体診断】阪神ジュベナイルフィリーズ2025|有力11頭のシルエット徹底チェック

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【馬体診断】阪神ジュベナイルフィリーズ2025|有力11頭のシルエット徹底チェック

レース名:阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)
日程:2025年12月14日(日)阪神11R 15:40発走予定
コース:阪神・芝1600m(外回り・右)
ポイント:完成度・ストライドとピッチのバランス・坂の上り切り性能

2歳牝馬の頂点を争う阪神ジュベナイルフィリーズは、「完成度」と「将来性」のバランスが難しい一戦。
ここでは出走予定馬のうち、写真が公開されている11頭の馬体をチェックし、
阪神外回りマイルへのフィット感今後のクラシック路線での伸びしろを探っていきます。



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アランカール|母似コンパクト+しなやかさで“今走ベスト”のマイル仕様

エピファネイア
シンハライト(母父ディープインパクト)
性齢 牝2
前走時馬体重 438kg
通算成績 2戦2勝[2-0-0-0]

胴が詰まったコンパクト体型で、首差しもスッとしたシンハライト似のシルエット
胸前の厚みは十分で、肩の角度も良く、マイル前後で機動力と末脚をバランス良く発揮できる作りです。

母シンハライト譲りの“コンパクト&瞬発力”

母シンハライトは、チューリップ賞・オークス・ローズSと重賞3勝を挙げ、
2016年の最優秀3歳牝馬に輝いた名牝。
小柄で胴の詰まった体型ながら、直線で馬群を縫うように加速する
鋭い瞬発力と器用さが持ち味でした。

アランカールも、大き過ぎないフレームの中にバランス良く筋肉が収まっており、
背中と腰の強さ、トモの丸みなどに母の良さを色濃く継いだ印象
ためてから一気にギアを上げる走りがイメージでき、そこに父エピファネイアの
スタミナと持続力が加わることで、阪神外回りマイル〜オークス路線まで見据えられる配合&馬体
と言ってよさそうです。

トモは丸みと締まりを兼ね備え、飛節も標準的な角度。
つなぎはやや寝気味でクッションが利きそうで、ためてから瞬時に加速する脚をイメージさせます。
現時点ではマイル適性が最も高く、阪神外回りはベスト舞台。

総合評価:A(完成度◎・マイル適性◎)


アルバンヌ|大型フレームのストライド型──流れが締まれば怖い存在

アドマイヤマーズ
プティフォリー(母父 Australia)
性齢 牝2
前走時馬体重 480kg
通算成績 3戦2勝[2-1-0-0]

四肢が長く、胴にもゆとりがあるスケール感十分のシルエット
肩・腰ともにやや寝気味で、一完歩の大きなストライドで走るタイプです。

トモは縦に長く、肉付きも良好。瞬発一点型ではなく、トップスピードに乗ってから長く脚を使う持続力型
マイルでも対応できますが、将来的には1800〜2000mでより良さが出るイメージ。
阪神JFでは、ペースが流れて上がりが掛かる展開になれば台頭してきそうです。

総合評価:A-(持続力型・成長力込み)


ギャラボーグ|500kgの大型牝馬でも中身は軽いスピード&持続力型

ロードカナロア
レキシールー(母父 Sligo Bay)
性齢 牝2
前走時馬体重 500kg
通算成績 2戦1勝[1-1-0-0]

500kgの数字ほど重くは見せない、スラッとした大型カナロア牝馬
首が長めで、肩から前腕にかけて筋肉の“浮き”も十分。先行して押し切る形がハマりそうです。

トモは上下に厚みがあり、容量も豊富。つなぎはやや立ち気味で、高速馬場に対応できる強さも感じられます。
ベストは1400〜1600mの持続力戦。阪神外回りマイルで前半からある程度流れれば、しぶとさを武器に粘り込みが期待できます。

総合評価:B+(持続力戦なら要注意)


ショウナンカリス|小柄&低重心のスプリント寄りマイラー

リアルスティール
ロシアンサモワール(母父 American Pharoah)
性齢 牝2
前走時馬体重 418kg
通算成績 5戦1勝[1-2-1-1]

418kgと小柄で、胴も詰まり気味のコンパクト体型
四肢が短く重心も低く見え、ピッチの速い走りで機動力を発揮するシルエットです。

体重の割にトモの張りは目立ち、ダッシュ力に長所。つなぎはやや立ち気味で、短い距離向きのパワーと回転力を感じます。
ベストは1200〜1400mで、1600mは守備範囲上限。阪神外回りマイルでは、
コースロスを抑えて内々を立ち回れるかどうかがポイントになります。

総合評価:B(距離延長が鍵)


スターアニス|パワーも備えたストライド型ドレフォン牝馬

ドレフォン
エピセアローム(母父 ダイワメジャー)
性齢 牝2
前走時馬体重 478kg
通算成績 3戦1勝[1-1-0-1]

首がやや長めで胴にも余裕がある、ドレフォン産駒としては距離に融通の利きそうなつくり
トモは上下にボリュームがありながら、筋肉はしなやかで、じわじわ加速してから長く脚を使うイメージです。

つなぎは標準的で、芝マイルの速い時計にも対応できる構造。
ベストレンジは1400〜1600mで、阪神外回りマイルも守備範囲。キレ比べよりも、
4角あたりから長く脚を使う展開になれば浮上してきそうです。

総合評価:B+(展開次第で圏内)


タイセイボーグ|長脚・短背の典型的ストライド型マイラー

インディチャンプ
ヴィヤダーナ(母父 Azamour)
性齢 牝2
前走時馬体重 470kg
通算成績 4戦1勝[1-2-1-0]

四肢が長く、背中はキュッと短めの長駆短背シルエット
首も長く付け根が高いため、前後の連動性に優れたストライド型です。

トモは縦長で、パンパンのパワー型というより伸びやかに推進力を生むタイプ。
つなぎはやや寝気味でクッション性もあり、阪神外回りマイルには非常にマッチした構造
ペースが流れて上がりが掛かるほど持ち味が生きるタイプで、展開次第では上位争いも視野です。

総合評価:A-(コース適性◎)


ヒズマスターピース|低重心の大型パワー型──タフな馬場なら台頭

スクリーンヒーロー
イプスウィッチ(母父 Danehill Dancer)
性齢 牝2
前走時馬体重 496kg
通算成績 3戦2勝[2-0-0-1]

ほぼ500kgの大型牝馬で、胸前・胴回りともにガッチリ。
四肢は短く重心が低い、典型的なパワー型シルエットです。

トモの横幅が広く、容量も豊富で、坂や荒れ気味の馬場を苦にしない構造。
つなぎはやや立ち気味で踏ん張りが利き、時計の掛かる馬場や消耗戦で浮上してきそうです。
逆に超高速の瞬発力勝負では分が悪く、馬場状態と展開が最大のカギになります。

総合評価:B(馬場・展開待ちの穴候補)


マーゴットラヴミー|小柄でもフォームで走るリアルスティール産駒

リアルスティール
キャントバイミーラヴ(母父 War Front)
性齢 牝2
前走時馬体重 434kg
通算成績 2戦2勝[2-0-0-0]

434kgと数字は小さめながら、四肢が長く背中が短い長駆短背のストライド型
首差しも滑らかで前後の連動性が高く、写真以上に大きく走りそうなタイプです。

トモは縦長で、筋肉はしなやか。
つなぎもやや寝気味でクッションが利いており、溜めてからの末脚勝負に強みを発揮しそう。
阪神外回りマイルはベスト条件の一つで、キレ味勝負になればアランカールと並ぶ有力候補と見ます。

総合評価:A(末脚勝負なら主役級)


ミツカネベネラ|モーリス×ダメジャーらしい“箱型マイラー”

モーリス
ナスカザン(母父 ダイワメジャー)
性齢 牝2
前走時馬体重 444kg
通算成績 2戦1勝[1-1-0-0]

胴はやや詰まり気味で、胸前から腰にかけてコンパクトにまとまった箱型マイル体型
腹側から後躯にかけてきゅっと引き締まり、体幹の強さが伝わってきます。

トモは縦横バランスよく張っており、しなやかさとパワーの中間タイプ。
つなぎは標準的で、スピードと持続力をバランス良く引き出せる構造です。
1400〜1600mが守備範囲で、タフ過ぎない持続戦になれば安定して脚を使ってきそうです。

総合評価:B+(安定感ある相手候補)


ラスティングスノー|胴長・腰高の中距離寄りストライド型

モズアスコット
プレザントブリーズ(母父 マンハッタンカフェ)
性齢 牝2
前走時馬体重 464kg
通算成績 3戦2勝[2-1-0-0]

胴が長く腰もやや高めの胴長ストライド型
首も長く低く出ており、軽い前さばきで長く脚を使える構造です。

トモの容量は豊富で、上体とのバランスも良好。
ベストは1600〜1800mの中距離寄りで、阪神外回りマイルは舞台として合います。
ある程度流れて上がり34〜35秒台の持続戦になれば、上位進出のシーンも十分。

総合評価:A-(持続力勝負で浮上)


ローズカリス|細身コンパクト&バネ型──1400m寄りのピッチマイラー

カリフォルニアクローム
シェーンリート(母父 ヘニーヒューズ)
性齢 牝2
前走時馬体重 434kg
通算成績 5戦2勝[2-1-0-2]

コンパクトで細身ながら、トモにはしっかり筋肉が付いたバネ型の小柄牝馬
前肢はやや短めで重心も低く、コーナーで俊敏に動けるタイプです。

つなぎはやや立ち気味で、ピッチを効かせた走りが持ち味。
ベストは1400m前後で、マイルでは距離ギリギリという印象。
阪神外回りマイルでは、内枠からロスなく立ち回れればどこまで粘れるかといった位置付けです。

総合評価:B(展開と枠順次第の押さえ)


まとめ|ストライド型かピッチ型か、展開で浮き沈みが大きい一戦

馬体だけをフラットに見ると、完成度とコース適性を兼ね備えたストライド型
アランカールマーゴットラヴミーが一歩リード。

そこに、ペースが流れればアルバンヌ・タイセイボーグ・ラスティングスノーといった
中距離寄りストライド型が割り込んでくる構図です。

一方で、ギャラボーグ・ミツカネベネラ・ヒズマスターピースなど
パワー&持続力型の面々は、馬場やラップがタフになった時に浮上。
ショウナンカリス・ローズカリスのようなピッチ型は、
内目でロスなく立ち回れるかどうかがポイントになりそうです。

2歳牝馬らしく、成長途中で「まだ良くなる余地」を残した馬も多く、
馬体診断としては今年の阪神JFがこの世代の“完成形”ではないことも頭に入れておきたいところ。
当日の気配や馬場状態と合わせて、馬券検討の一助にしていただければ幸いです。

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