〖穴馬特集〗チャンピオンズC2025|人気馬の裏で“押さえておきたい”血統&ローテ穴4頭
対象レース:チャンピオンズカップ(GⅠ)
日程:2025年12月7日(日)中京11R 15:30発走
コース:中京・ダート1800m(左)
条件:3歳以上オープン(国際)(指定)定量
ナルカミ、ルクソールカフェ、ダブルハートボンド…と、今年のチャンピオンズCは上位人気が概ね固まりつつあります。
ただし、このレースは「人気サイドだけでは終わらない」のが過去10年の傾向。
単勝1番人気はしっかり馬券に絡む一方で、6番人気以下の伏兵がほぼ毎年1頭は馬券内に飛び込んできている、“小〜中波乱寄り”のGⅠです。
そこで本記事では、「人気は手ごろだが、血統・距離適性・ローテから馬券内に来ても不思議ではない4頭」にフォーカス。
派手な穴狙いというより、人気馬の徹底分析記事を補完する「相手候補」特集として読んでいただければと思います。
チャンピオンズCは「小〜中波乱」が基本線
過去10年の人気別成績を見ると、単勝1番人気は4勝・複勝率70%と、軸としてはかなり優秀な数字を残しています。
一方で、4〜6番人気の“中穴ゾーン”や7番人気以下の伏兵も複数勝利しており、「人気サイド+穴1頭」という決着が非常に多いのが特徴です。
- 1番人気 … 4勝・連対率70%・複勝率70%
- 3番人気 … 複勝率60%とこちらも堅実
- 7番人気以下 … 2勝・複勝率約1割で、二桁人気の激走も複数回
配当面では、2023年に3連単190万馬券が飛び出した一方で、2019年や2024年は1〜2万円台と、年によって“振れ幅が大きい”レース。
今年も上位人気の顔ぶれを見るかぎり、本命は人気どころから、相手に伏兵を混ぜるスタンスがバランス良さそうです。
血統×距離×ローテで狙う“中穴ゾーン”
① ラムジェット|A.P.Indy系×ゴールドアリュール、スタミナ勝負で浮上する差し脚
父:マジェスティックウォリアー(A.P. Indy系)
母父:ゴールドアリュール
想定人気:6〜7番人気前後
まず押さえておきたいのがラムジェット。
父マジェスティックウォリアーはA.P. Indy〜Seattle Slew系、母父は日本ダートの大黒柱ゴールドアリュールという、王道ダート血統ど真ん中の配合です。
3歳時には東京ダービーをレコード勝ち、地方重賞や東京大賞典でもフォーエバーヤングと小差の競馬を見せてきた持久力タイプ。
前走のみやこSでは、重馬場のレコード決着の中で後方から上がり最速級の脚を使って4着まで追い上げ、改めて末脚の破壊力を証明しました。
中京ダ1800mは、向こう正面からジワジワとペースが上がりやすく、直線手前から長く脚を使えるタイプがハマりやすい条件。
A.P. Indy系らしい持久力と、ゴールドアリュールのパワーを併せ持つこの馬にとっては、まさに「合うべき舞台」に戻ってきた印象です。
みやこSは「重馬場+外差し有利+レコード」という特殊決着だっただけに、良〜やや重でペースが流れる普通のチャンピオンズCになれば、
前走以上に差し込む余地が大きくなるはず。
上位人気勢と比べて“実績の見栄え”は一歩譲るものの、能力値と血統適性を考えればオッズ以上に怖い1頭です。
② アウトレンジ|帝王賞2着&平安S勝ち、持久力勝負に強い“地味な実力馬”
父:レガーロ(父 Bernardini / A.P.Indy系)
母父:キングカメハメハ
想定人気:7〜9番人気前後
もう1頭の“中穴本線”候補がアウトレンジ。
2024年浦和記念、2025年平安S、さらに帝王賞2着と、地方交流を含めて中距離ダートで安定して好走してきた実績馬です。
血統面では、父レガーロがBernardini〜A.P.Indy系、母父にキングカメハメハ、母系にStorm Catのパワーを内包する配合。
いかにも「米国ノーザンダンサー+ミスプロ+A.P.Indy」的な、タフなダート中距離向きの血統構成と言えます。
レースぶりもそのイメージ通りで、前め好位から長く脚を使う、持続力型の先行馬。
上がりだけの瞬発戦になると分が悪いものの、ペースが締まって“総合力勝負”になった時の粘り腰はかなりのものです。
前走みやこSは、不良馬場+58キロ+外枠+早めに動く展開と、条件的にはかなり厳しい内容。
それでも大きく崩れたわけではなく、平安S・帝王賞の内容からもGⅠの底力は十分に足りると見ていいでしょう。
今年のチャンピオンズCは、逃げ先行勢が多く、3〜4コーナーから淀みないロンスパ戦になりそうなメンバー構成。
そうなれば、「自力のある先行馬」アウトレンジにとって絶好の土俵。
人気上位どころの陰に隠れそうですが、馬券的妙味という意味ではかなり魅力的な1頭です。
オッズ次第で押さえたい“大穴ゾーン”
③ テンカジョウ|牝馬限定戦の“安定感の鬼”が、斤量差を味方に一発を狙う
父:サンダースノー(Danzig系)
母父:エンパイアメーカー(Unbridled〜Mr. Prospector系)
想定人気:10番人気前後
牝馬限定ダート路線からの刺客、テンカジョウも面白い存在です。
エンプレス杯や兵庫女王盃など、ダ1800〜2100
mの牝馬重賞で抜群の安定感を誇り、「崩れないタイプ」として実績を積んできました。
父サンダースノーはドバイワールドカップ連覇の実力馬で、Danzig系のスピードと中距離スタミナを兼備したダートオールラウンダー。
そこに母父エンパイアメーカー(Unbridled〜ミスプロ系)が入ることで、米国型ダート血統の芯の強さがさらに強化された配合になっています。
レースぶりは、好位〜中団からジワジワと脚を使い続ける持久力型。
一瞬の切れで勝負するタイプではないものの、苦しい流れでも止まらない“しぶとさ”は、むしろチャンピオンズC向きと見ることもできます。
牡馬混合のGⅠということで人気はガクッと落ちそうですが、斤量差+得意距離+タフな血統背景を考えれば、
「人気ほど能力差はない」タイプ。
3連複・3連単の3列目に数点流す穴馬としては、かなり買いやすい1頭です。
④ サンライズジパング|中京ダ1800m実績+“JRA初の女性調教師”新体制で狙う一撃
父:キズナ(サンデーサイレンス系)
母父:Zoffany(欧州マイラー系)
管理:前川恭子厩舎(JRA初の女性調教師)
想定人気:10〜11番人気前後
最後に取り上げたいのが、サンライズジパング。
みやこS勝ち、フェブラリーS2着、地方交流重賞制覇と、すでにダート一線級と互角以上に渡り合ってきた4歳牡馬です。
キズナ×Zoffanyという配合は、サンデー系のスタミナと欧州マイラー系の持続力・パワーを兼ね備えた中距離型。
芝・ダートの二刀流で活躍してきたように、「タフなコースを長く脚を使ってこそ真価を発揮するタイプ」と言えます。
すでに昨年のチャンピオンズCで好走歴があり、同舞台のプロキオンS(GⅡ)でも上位争いを演じているように、
中京ダ1800m自体の適性は完全に証明済み。
直線の長さとコーナー4つという形状が、この馬の「自分のリズムで徐々に加速していく」走り方にマッチしています。
そして今回は、音無→新谷→前川恭子厩舎と転厩を経ての一戦。
前川師はJRA初の女性調教師として注目を集める新進厩舎で、サンライズ&モズ軍団の“新拠点”として有力馬の預託も増えています。
「新体制でいきなりGⅠ制覇」というドラマチックなストーリーも含めて、人気以上にマークしておきたい存在です。
近走の成績だけを見れば割引材料もありますが、舞台適性+血統+ストーリー性を考えると、
読者にとっても「配当妙味の大きい大穴候補」として意識しておきたい一頭と言えるでしょう。
まとめ|本命は人気サイド、相手に“血統&ローテ穴”を
以上、チャンピオンズC2025の「血統&ローテで狙える穴馬4頭」を整理しました。
軸はナルカミやダブルハートボンドなど人気どころから取りつつ、相手には今回挙げたような中穴・大穴勢を1〜2頭忍ばせておくのが、このレースの基本戦略になりそうです。
- 中穴本線…ラムジェット、アウトレンジ
- オッズ次第で押さえたい大穴…テンカジョウ、サンライズジパング
別記事で公開している人気馬の徹底分析(ナルカミ/ダブルハートボンドなど)とセットで読んでもらえれば、
あなたにとっても「本命&穴の両面からチャンピオンズCを楽しめる」構成になるはずです。
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