ドゥラメンテ産駒、今年もG1で存在感!2025年JRA・G1勝利まとめ|エネルジコ&マスカレードボール

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ドゥラメンテ産駒、今年もG1で存在感!2025年JRA・G1勝利まとめ|エネルジコ&マスカレードボール

2025年の秋のG1戦線は、ドゥラメンテ産駒のラストクロップ世代が主役でした。
菊花賞ではエネルジコが3000mを力強く押し切り、その翌週の天皇賞・秋ではマスカレードボールが3歳にして古馬を撃破。
立て続けにG1をものにした2頭の血統表には、どちらにも「父ドゥラメンテ」の名前が刻まれています。

すでにこの世を去り、現3歳世代で産駒が打ち止めとなったドゥラメンテ。
それでも、タイトルホルダー・スターズオンアース・リバティアイランド・ドゥレッツァ・ルガル……と、
わずか5世代から次々にG1馬を送り出してきた“怪物サイアー”であることに変わりはありません。

この記事では、2025年にG1を制したエネルジコとマスカレードボールのレース内容と配合背景を振り返りつつ、
ドゥラメンテ産駒がどんな舞台で真価を発揮してきたのかを、血統ファン目線で整理してみます。


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菊花賞2025:エネルジコが“ラストクロップ”でクラシック制覇

レース名:菊花賞(GⅠ)
日程:2025年10月26日(日)京都・芝3000m
勝ち馬:エネルジコ(牡3)
騎手:C.ルメール 調教師:高柳瑞樹厩舎(栗東)

まずは、今年の3歳クラシック最後の一冠菊花賞
勝ったのはドゥラメンテ産駒のエネルジコ。春に青葉賞を無傷の3連勝で制覇したものの、日本ダービーは体調面から回避。秋初戦の新潟記念では古馬相手に2着と能力の高さを証明し、満を持して挑んだ菊花賞でG1初制覇となりました。

レース本番は、京都芝3000m・稍重のタフな条件。
エネルジコは中団から脚を溜め、直線でドゥラメンテ産駒らしい長く鋭い末脚を炸裂させて2馬身差の完勝。タイムは3分04秒0で、これが5戦4勝となる堂々たる菊花賞制覇でした。

エネルジコの血統背景

  • 父:ドゥラメンテ(皐月賞・日本ダービーなどG1・2勝、2023年リーディングサイアー)
  • 母:エノラ(Enora)…ドイツG1馬という実績を持つ欧州の良血牝馬
  • 母父:Noverre…ミルリーフ系のスピードとしなやかさを伝える種牡馬

父ドゥラメンテ×母エノラという配合は、日本の瞬発力と欧州のスタミナをミックスした「3000m向き」の王道路線
ドゥラメンテ自身もダービー馬で中距離に適性を見せつつ、産駒には菊花賞馬タイトルホルダー・ドゥレッツァがおり、すでに「長距離G1で結果を出すサイアー」という印象が定着しつつあります。

エネルジコはその“ラストクロップ世代”にあたる1頭。
早世ゆえに頭数が限られる中で、最後の世代からまたクラシックホースが出たというのは、血統ファン的にはグッとくるポイントではないでしょうか。


天皇賞・秋2025:3歳マスカレードボールが古馬撃破のG1初制覇

レース名:天皇賞(秋)(GⅠ)
日程:2025年11月2日(日)東京・芝2000m
勝ち馬:マスカレードボール(牡3)
騎手:C.ルメール 調教師:手塚貴久厩舎(美浦)

菊花賞に続く2週連続のドゥラメンテ産駒によるG1制覇となったのが、翌週の天皇賞・秋
3歳馬ながら堂々の走りでマスカレードボールがG1初制覇を飾り、3歳馬によるワンツーフィニッシュという歴史的なレースとなりました。

レースは東京芝2000mらしい瞬発力勝負。

マスカレードボールは4コーナーで外から進出し、直線では上がり32秒台(推定)の豪脚で差し切り勝ち。タイムは1分58秒6。これがデビューから7戦目で通算4勝目となる、うれしい初G1制覇となりました。

マスカレードボールの血統背景

  • 父:ドゥラメンテ(リーディングサイアー、G1馬多数を輩出)
  • 母:マスクオフ…ローズS・阪神牝馬Sを制したマスクトディーヴァの半姉で、牝系にはビハインドザマスクなどスピード型の重賞馬が並ぶ。
  • 母父:ディープインパクト…切れ味と完成度の高さを上乗せ

「ドゥラメンテ×ディープインパクト牝馬」という配合は、中距離G1でキレ味を活かす理想形のひとつ
実際にマスカレードボールも、共同通信杯→クラシックで好走→秋は天皇賞制覇と、「王道3歳中距離ローテ」のど真ん中を歩んでいます。

この勝利により、ドゥラメンテ産駒の今年のJRA・G1勝利は2勝目、通算15勝目
2021年から5年連続でJRA・G1を制しており、「毎年必ずどこかのG1で主役を出してくる種牡馬」という位置づけを完全に固めました。


数字で見るドゥラメンテ産駒のG1&種牡馬成績

ここで、2025年時点でのドゥラメンテの種牡馬成績をざっくり整理しておきます。

代表的なG1勝ち産駒

  • タイトルホルダー…菊花賞、天皇賞・春、宝塚記念など長距離G1のスター
  • スターズオンアース…桜花賞&オークス制覇の二冠牝馬
  • ドゥラエレーデ…ホープフルSを制した早期完成タイプ
  • シャンパンカラー…NHKマイルC勝ちのマイラー
  • リバティアイランド…阪神JF+牝馬三冠の名牝。2025年4月、香港QE2世カップ遠征中の重度故障により5歳でターフを去った。
  • ドゥレッツァ…2023年菊花賞馬
  • ルガル…2024年スプリンターズSでスプリントG1初制覇
  • エネルジコ…2025年菊花賞を制した“ラストクロップ”のクラシックホース
  • マスカレードボール…2025年天皇賞・秋で古馬撃破の3歳チャンピオン

種牡馬ランキングでの立ち位置(2025年)

JRA・地方・海外を含む総合的な成績では、2025年も上位常連の種牡馬となっており、
賞金ベースの種牡馬ランキングではキズナ、ロードカナロアに続く3位前後を維持しています。

頭数としてはキズナやロードカナロアほど多くないものの、G1級・重賞級の“打率”が非常に高いのがドゥラメンテの特徴。
2025年時点でG1勝利数は15勝に到達しており、歴代種牡馬の中でもすでにトップクラスの実績になりつつあります。


血統ファン目線でのまとめ

早世で5世代しか残せなかったにもかかわらず、クラシック・古馬中距離・マイル・スプリントまでG1馬を送り出しているのがドゥラメンテのすごいところです。

2025年は

  • エネルジコが3000mの菊花賞を完勝(ラストクロップによるクラシック制覇)
  • マスカレードボールが天皇賞・秋で3歳にして古馬撃破(瞬発力勝負での頂点)

と、スタミナと瞬発力の両方で“ドゥラメンテ産駒らしさ”を見せた一年でした。

個人馬主目線で見ても、
「距離融通が利き、G1の頂点まで届くポテンシャルを秘めた血統」であることは、
限られた頭数からこれだけのG1馬を送り出した実績がしっかり証明してくれました。
これからは後継種牡馬や牝系を通じて、「ドゥラメンテらしさ」を追いかけていく楽しみが続いていきそうです。

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