マイルチャンピオンシップ2025 注目馬|ジャンタルマンタル徹底分析|春マイル王が狙う「京都マイル制覇」
開催:2025/11/23(日)京都・芝1600m(外)|3歳以上|定量|GⅠ
今回ピックアップするのは、NHKマイルC&安田記念を制した“春のマイル王”ジャンタルマンタル(牡4・高野友和厩舎)。
4歳秋は富士ステークス(GⅡ・東京芝1600m)から始動し、59kgを背負いながらしっかり2着確保と、改めて地力の高さを見せました。
ここでは①血統 ②これまでの戦歴 ③京都マイル適性 ④ローテーションと状態面 ⑤富士S組の傾向の5つの観点から、ジャンタルマンタルの「買い材料」と「気になるポイント」を整理していきます。
1. 血統背景|米国ダート的パワー×芝マイルの“持続スピード型”
ジャンタルマンタルの血統構成は、おおまかに次のとおりです。
- 父:パレスマリス(Palace Malice)…米国GⅠベルモントS&メトロポリタンHなどを制した一流馬。
長く脚を使える持続力とパワー寄りのスピードを伝える血統。 - 母:インディアマンツアナ(India Mantuana)…米3勝+GⅢ勝ちの実績馬。芝・ダート問わず前々でしぶといタイプ。
- 母父:Wilburn…米GⅠインディアナダービー勝ち馬。パワーとタフネスを強化。
全体としては「米国型スピード×タフさ」が前面に出た配合で、いわゆる“瞬発力一点型”というより、先行して長く脚を使う持続型マイラーに仕上がっています。
京都外回りマイルは、3〜4コーナーの下りからジワジワスピードアップしていくロングスパート戦になりやすいコース。
単なる「上がり3F勝負」ではなく、L3〜L2から回転を落とさずに伸び続けられる馬の方がフィットしやすい舞台です。
その意味で、ジャンタルマンタルの配合は、
- 先行〜好位から早めにギアを上げて押し切る形がベスト
- トップスピード自体も高いが、「長くいい脚」こそ持ち味
という、京都マイルでも十分戦える設計と言えそうです。
2. これまでの戦歴|2歳マイル王→3歳マイル王→古馬マイル王へ
ジャンタルマンタルは、2歳時から一貫してマイル路線の頂点を歩いてきた馬です。
(1)2歳:朝日杯FSを無敗で制し「2歳マイル王」に
- 新馬戦(京都芝1800m)…先行して抜け出し、いきなり2馬身半差の完勝。
- デイリー杯2歳S(GⅡ・京都芝1600m)…中団から鋭く伸びて重賞初制覇。
- 朝日杯FS(GⅠ・阪神芝1600m)…中団のインで脚を溜め、直線で一気に突き抜けてGⅠ制覇。
この時点で「2歳マイル王」の座を確立。
先行・差しの両方をこなしつつ、長く脚を使えるマイル適性を早くから見せていました。
(2)3歳春:皐月賞3着からNHKマイルCで真価発揮
- 共同通信杯(GⅢ・東京芝1800m)…ややスローの中で2着。距離延長&位置取りを考えれば内容は悪くない。
- 皐月賞(GⅠ・中山芝2000m)…厳しい流れを先行し、最後まで踏ん張って3着健闘。中距離でも地力を証明。
- NHKマイルC(GⅠ・東京芝1600m)…ベスト距離に戻って正攻法で2馬身半差の完勝。世代マイル王の座を決定づけました。
皐月賞3着の内容からも分かるように、単なる「スピードだけのマイラー」ではなく、タフな流れを先行して押し切れる総合力タイプです。
(3)4歳:安田記念制覇で“古馬マイル王”に
- 安田記念(GⅠ・東京芝1600m)…休み明け&古馬一線級相手でも、好位から堂々押し切って3つ目のGⅠタイトル。
安田記念の内容からは、
- ハイレベルな古馬マイル戦でも先行して押し切れる地力
- 久々でもしっかり仕上がる調整力・体質面の安定
といった強みも確認でき、「春のマイル王」から「世代・世代をまたいだマイル王」へとステージが一段上がった印象です。
3. 京都マイル適性|“前受けロンスパ”がハマる先行型マイラー
京都外回り1600mは、ざっくり言うと次のような特徴を持つコースです。
- 3〜4コーナーの下りで自然とペースアップ
- 直線403mでさらにL2〜L1でもう一段ギアを上げられるか
というコース形態から、「ロンスパ戦+直線の再加速」が問われる舞台です。
ジャンタルマンタルのベストパターンは、
- スタート良く出して好位〜2列目を確保
- 3〜4コーナーで早めにプレッシャーをかけて長くいい脚を使う
- 直線はトップスピードを維持しながら押し切り
というもので、まさに京都マイルの「前受けロンスパ戦」にフィットするタイプです。
いわゆる「最後だけ切れる差し馬」と違い、ペースが速くなっても前受けで粘り込めるタフさがあるため、
- ある程度流れる展開
- 富士S組や安田記念組が多く、隊列が早めに動くような展開
になればなるほど、ジャンタルマンタルの持ち味が生きやすいと言えます。
4. ローテーションと状態面|富士S2着で“叩き良化型”らしい内容
4歳秋の始動戦となったのが、富士ステークス(GⅡ・東京芝1600m)。
安田記念以来の実戦で、ここでは59kgのトップハンデ&大外枠という厳しい条件でした。
レース内容としては……
- 大外枠からスムーズに先行
- 3〜4コーナーで自ら動き、直線も粘り込む正攻法の競馬
- 最後は差されて1/2馬身差の2着
と、久々+斤量59kgを考えれば上々の内容。
「春の安田記念で見せたパフォーマンスから大きく落としていない」ことを示す一戦だったと言えます。
今年のマイルCSへは、その富士Sからの臨戦。
近年の傾向でも富士S組の好走率は高く、ジャンタルマンタルにとっても
- 富士S=叩き台としての実戦慣らし
- マイルCS=状態アップ+斤量減で本番勝負
という、非常に理想的なローテーションと言って良さそうです。
もちろん、
- 安田記念から大目標が続くことでの目一杯ローテ
- 4歳秋で「上がり目」より「現状維持」を求められる立場
といったリスクもゼロではありませんが、富士Sの走りを見る限り、まだ“ピークアウト”と評価するのは早計と見て良いでしょう。
5. 富士ステークス組のマイルCS成績|直近3年は“勝ち馬を出し続ける”王道ローテ
ジャンタルマンタルの評価を語るうえで外せないのが、「富士S組がマイルCSでどれだけ走っているか」というローテーション面のトレンドです。
(1)過去5年の富士S組・好走馬
- 2024年:ソウルラッシュ…富士S2着 → マイルCS1着
- 2023年:ナミュール…富士S1着 → マイルCS1着
- 2022年:セリフォス…富士S1着 → マイルCS1着
- 2021年:ダノンザキッド…富士S4着 → マイルCS3着
- 2020年:富士S組の馬券圏内はなし
過去5年トータルで見ると、富士S組はマイルCSで【3勝・3着1回】。
特に直近3年(2022〜2024年)は、富士S組が3年連続でマイルCSの勝ち馬を出していることになります。
つまり、
- 富士S → マイルCSというルート自体が、近年の「マイル王ロード」のメインストリート
- 富士Sで勝ち切った馬だけでなく、2着・4着からでも本番好走例あり(ソウルラッシュ/ダノンザキッド)
という傾向がハッキリ出ているわけです。
この富士S組の強いトレンドに、ジャンタルマンタルもぴったり当てはまる形。
富士Sを「叩き台で2着」にまとめ、本番での上積みが見込める今回は、ローテーション面からもマイルCSで主役級の存在と見て良さそうです。
6. 現時点での評価と買い方メモ
◎ ポジティブ材料
- 2歳GⅠ(朝日杯FS)+3歳GⅠ(NHKマイルC)+古馬GⅠ(安田記念)と、マイルGⅠを3勝している実績No.1マイラー
- 先行して押し切れる総合力型の競馬ができ、京都マイルのロンスパ戦にもフィットしやすい
- 富士Sで59kg&外枠から2着と、叩き台としては十分以上の内容
- 富士S組=近年のマイルCS「王道ローテ」という強いトレンドに乗っている
▲ チェックしておきたい不安点
- 富士Sでは勝ち切れなかったのも事実で、「絶対王者」というほど抜けた印象までは与えなかった
- 同じく富士S組のソウルラッシュ、他路線からのアスコリピチェーノやガイアフォースなど、ライバルも極めて強力
- 京都替わりでコーナー4つの立ち回り勝負になった場合、内枠有利・ポジション取りの妙に左右される可能性
◆ まとめ:馬券的イメージ
ジャンタルマンタルは、プロフィールだけ見れば「本命候補のド真ん中」と言って良い存在です。
2歳〜古馬までマイルGⅠを勝ち続けてきた実績、春の安田記念勝ち、富士S2着の内容、そして富士S組の強力なローテ傾向…。
どこを切り取っても、マイルCSで勝ち負けして不思議のない馬でしょう。
一方で、今年のマイルCSはソウルラッシュ、アスコリピチェーノ、ガイアフォースなどライバルも強力。
「絶対視して単勝1点」というよりは、
- ◎〜◯級の本命候補
- 馬場や枠順・隊列次第では“対ソウルラッシュ”の評価の上下もあり
といった、軸にするか・2枚看板にするかを悩みたくなるタイプの存在です。
富士Sの内容とローテ傾向を踏まえれば、現時点では「買い寄り」。
あとは枠順・馬場・当日の気配を踏まえて、ソウルラッシュとの優先順位をどうつけるかが、今年のマイルCSを攻略するうえでのカギになりそうです。
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