マイルチャンピオンシップ2025 注目馬|ソウルラッシュ徹底分析|7歳秋でも一線級の「世界級マイラー」

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マイルチャンピオンシップ2025 注目馬|ソウルラッシュ徹底分析|7歳秋でも一線級の「世界級マイラー」

開催:2025/11/23(日)京都・芝1600m(外)|3歳以上|定量|GⅠ

今回ピックアップするのは、昨年の覇者であり今年ドバイターフも制したソウルラッシュ(牡7・池江泰寿厩舎)
7歳秋を迎えてもトップレベルを維持し、「世界級マイラー」としてマイルCS連覇に挑みます。
ここでは血統・これまでのレース内容・京都マイル適性・ローテーションの4つの観点から、ソウルラッシュの強みと不安材料を整理していきます。

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1. 血統背景|キングマンボ×サンデー×ストームキャットの「王道マイル配合」

ソウルラッシュは父ルーラーシップ(キングカメハメハ系)母エターナルブーケ母父マンハッタンカフェ(サンデーサイレンス系)という配合。
さらに母母父にはStorm Cat(ストームキャット)を持ち、キングマンボ系×SS系×米国スピードがきれいに組み合わさっています。

  • 父ルーラーシップ…キングカメハメハ系らしい持続力とパワーが持ち味。中距離〜マイルでしぶとい末脚を伝えるタイプ。
  • 母父マンハッタンカフェ…スタミナと長く脚を使う性能をプラス。中距離志向の底力を補強。
  • 母母父Storm Cat…米国的なスピードと勝負根性を付与。瞬時の反応とメンタル面の強さに寄与。

京都マイルCSの過去傾向で押さえたいのは、「SS系×ミスプロ・欧州スタミナ」のバランス型マイラーが強いという点。
ソウルラッシュもまさにその延長線上にある配合で、中距離級の底力とマイルの機動力を兼ね備えた血統構成と言えます。

2. これまでの戦歴|「国内外G1を制した、実績十分の7歳マイラー」

ソウルラッシュは3歳秋にマイル路線へ本格転向し、以降はマイル〜1800mで安定して重賞戦線を歩んできた馬です。

(1)マイラーズC2勝&京成杯AHなど、重賞実績豊富

  • 2022年 読売マイラーズC(GⅡ)…マイル重賞初制覇。中団から長く脚を使う内容で、地力の高さを証明。
  • 2023年 京成杯オータムH(GⅢ)…トップハンデを背負いながら差し切り勝ち。ハンデ戦でも力でねじ伏せる強い勝ち方。
  • 2024年 読売マイラーズC(GⅡ)…2度目の制覇。安田記念・マイルCSへとつながる王道ステップを再びものにしました。

(2)2023〜2024年:マイルCS2着→1着、春の安田記念でも上位

  • 2023年 マイルCS(GⅠ)2着
    ─ 中団から脚を溜め、直線で一旦先頭に立つ見せ場十分の競馬。最後に勝ち馬の決め手に屈したものの、京都マイル適性の高さを示しました。
  • 2024年 安田記念(GⅠ)3着
    ─ 後方から外を回して追い込み、世界的なトップホース相手に0秒差近辺で食い下がる内容。ここでもマイルGⅠ級の底力を証明。
  • 2024年 マイルCS(GⅠ)1着
    ─ 中団やや後ろから外目をスムーズに進出し、直線で一気に突き抜けて2馬身以上の完勝
    京都マイルという舞台で「能力の違い」を見せつける内容でした。

(3)2025年:ドバイターフ制覇から安田記念3着、そして秋へ

  • 2025年 中山記念(GⅡ)3着…内で我慢しつつ直線で脚を伸ばして3着。ひと叩きで海外遠征へ。
  • 2025年 ドバイターフ(GⅠ)1着…世界的名馬を差し切って海外GⅠタイトルを獲得。
    「日本の一流マイラー」から「世界級マイラー」へと格が一段上がった一戦でした。
  • 2025年 安田記念(GⅠ)3着…4度目の挑戦でもしっかり馬券圏内。レース中に骨折しながらも3着に粘ったタフさは特筆ものです。

ここまでの実績を振り返ると、「マイル〜中距離のGⅠ戦線で、何度も一線級と好勝負してきた馬」であることが分かります。
7歳になった今も、一線級の相手と互角以上に渡り合えている点は、今年のメンバーを見渡しても大きなアドバンテージです。

3. 京都マイル適性|「ロンスパ戦+直線の加速」にフィットするタイプ

京都外回りマイルは、3〜4コーナーの下り坂からジワジワ加速し、直線でさらにギアを上げるロンスパ戦になりやすいコース。
「瞬発力だけ」のマイラーより、長く脚を使える中距離寄りマイラーに向きます。

ソウルラッシュのレースぶりは

  • スタート後は中団〜やや後方でリズム重視
  • 3〜4コーナーで早めにエンジンをかけて進出
  • 直線入口ではすでにトップスピード寸前まで持ち上げておき、最後はしぶとく伸び続ける

という形がベストパターン。
まさに「京都マイルCSはSS系×持続力マイラーが基本線」という過去データどおりのタイプと言えます。

昨年のマイルCSでは、道中は馬群の中でロスなく運びつつ、直線で外に持ち出してから一気にギアを上げる理想的な競馬
あの完勝劇を見れば、京都芝1600mは間違いなくベストの舞台のひとつと見て良いでしょう。

4. ローテーションと状態面|骨折明けでも富士S3着、復帰戦としては上々

2025年は、ドバイターフ→安田記念とハードなGⅠローテをこなしたのち、安田記念のレース中に左前脚の骨折が判明
3か月以上の休養を要しましたが、症状は軽度で秋のローテには影響なしと陣営はコメントしていました。

夏休みを挟んだあと、復帰戦となったのが富士ステークス(GⅡ)
ここでは59kgのトップハンデを背負いながら、直線でしぶとく脚を伸ばして3着を確保
長期休養明けとしては十分な内容で、「能力は全く衰えていない」ことを示した一戦だったと言えます。

今年のマイルCSへはその富士Sからの臨戦。
富士S組は近年のマイルCSでも好相性であり、叩き2戦目で状態アップが見込めるソウルラッシュにとっては王道のローテーションです。

もちろん、7歳という年齢と、骨折明け2戦目という点はリスク要素でもありますが、
富士Sの内容を見る限り、「ピークアウト」というよりはまだ十分に一線級の力を維持していると見て良さそうです。

5. 現時点での評価と買い方メモ

◎ ポジティブ材料

  • 昨年の覇者であり、京都マイル実績は最上位クラス
  • ドバイターフ制覇で証明された「世界級マイラー」としての地力
  • キングマンボ系×SS系×Storm Catという、京都マイル向きのバランス血統
  • 富士Sで骨折明けながら3着と、状態面はすでに実戦レベル

▲ チェックしておきたい不安点

  • 7歳秋でのGⅠ連戦となるため、さすがに反動や一瞬のキレ負けの可能性は常に頭に置きたい
  • 富士Sでは直線でのもうひと押しに苦しんだ印象もあり、
    当日の馬場が極端な高速・瞬発力勝負になると、3〜4歳のフレッシュなマイラーに切れ負けするシーンも想定される

◆ まとめ:馬券的イメージ

ソウルラッシュは、「連覇の可能性十分」な一方で、年齢と骨折明けというリスクも抱えた”玄人好み”の本命候補というイメージです。
軸に据えるかどうかは、当日の馬場(時計の速さ)と他の有力馬の出来とのバランスで判断したいところ。
いずれにせよ、今年のマイルチャンピオンシップを語るうえで、ソウルラッシュの取捨は避けて通れない最重要ピースと言って良いでしょう。

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