欧州スタリオン種付け料ランキング2026|フランケル・ドバウィ二強時代と、新たな勢力図
2025年版から最も大きく変わったのは、ウートンバセットの死去、シーザスターズの€300,000昇格、ナイトオブサンダーとロペデヴェガの€200,000到達である。
欧州の種牡馬市場は、単なる「高額ランキング」ではなく、レース実績、セール評価、血統の将来性が複雑に重なる世界になっている。
2026年の欧州スタリオン市場は、引き続きFrankel(フランケル)とDubawi(ドバウィ)が頂点に立つ構図だが、その下の序列は大きく動いた。
特に注目すべきは、Sea The Stars(シーザスターズ)が€300,000に上昇し、さらにNight Of Thunder(ナイトオブサンダー)とLope de Vega(ロペデヴェガ)が€200,000級に並んだ点である。
一方で、2025年に€300,000で供用されていたWootton Bassett(ウートンバセット)は死去。現役種牡馬としてのランキングからは外れるが、残された産駒の質と数を考えると、今後数年の欧州クラシック戦線に影響を与え続ける存在と見ておきたい。
2026年の欧州スタリオン市場を3分で把握
FrankelとDubawiがともに£350,000。世界最高級の評価は維持され、欧州芝中距離の王道路線では依然として別格の存在感を放つ。
2025年の活躍を受け、Sea The Starsは€300,000へ。クラシックディスタンス、凱旋門賞路線、重厚な欧州血統の中心として評価を上げた。
Night Of Thunder、Too Darn Hot、さらに新種牡馬DelacroixやLead Artistなど、Dubawiの父系は次の世代へ明確に広がっている。
本記事の円換算は、2026年5月上旬の為替水準を参考に、£1=約213円、€1=約184円で概算したもの。
実際の為替、契約条件、Live Foal条件、後払い条件などにより、実質コストは変動する。
欧州スタリオン種付け料ランキング2026
| 順位 | 種牡馬 | 2026年種付け料 | 円換算目安 | 供用地 | 評価ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| 1= | Frankel フランケル |
£350,000 | 約7,455万円 | Juddmonte/英国 | クラシック〜中距離の完成度、繁殖牝馬の質、世界的なセール評価が揃う欧州最高級種牡馬。 |
| 1= | Dubawi ドバウィ |
£350,000 | 約7,455万円 | Darley/英国 | 自身の産駒実績に加え、Night Of Thunder、Too Darn Hotなど後継種牡馬の台頭で父系価値がさらに上昇。 |
| 3 | Sea The Stars シーザスターズ |
€300,000 | 約5,520万円 | Aga Khan Studs/アイルランド | 欧州王道路線の重厚な血統。凱旋門賞路線、12ハロン型の質を求める配合で存在感を強める。 |
| 4= | Night Of Thunder ナイトオブサンダー |
€200,000 | 約3,680万円 | Darley/アイルランド | 2025年の英国・愛国リーディングサイアー級の躍進。スピード、完成度、セール評価のバランスが高い。 |
| 4= | Lope de Vega ロペデヴェガ |
€200,000 | 約3,680万円 | Ballylinch Stud/アイルランド | 欧州、米国芝、豪州まで活躍馬を出す万能型。マイル〜中距離の安定感と国際的な汎用性が強み。 |
| 6 | Siyouni シユーニ |
€150,000 | 約2,760万円 | Aga Khan Studs/フランス | 欧州マイル、仏クラシック、Galileo系牝馬との相性で評価されるフランスの中核種牡馬。 |
| 7 | Kingman キングマン |
£125,000 | 約2,663万円 | Juddmonte/英国 | マイル前後の切れ味とスピードを伝えるトップ種牡馬。軽い芝での瞬発力を補強しやすい。 |
| 8= | Too Darn Hot トゥーダーンホット |
£100,000 | 約2,130万円 | Darley/英国 | Dubawi後継の有力株。初期世代からG1級を出し、次世代の中距離〜マイル血統として評価上昇。 |
| 8= | Blue Point ブルーポイント |
€100,000 | 約1,840万円 | Darley/アイルランド | スプリント〜マイルのスピード供給源。早期完成型とセール映えする馬体で需要が高い。 |
| 8= | No Nay Never ノーネイネヴァー |
€100,000 | 約1,840万円 | Coolmore/アイルランド | 2歳短距離〜マイルの即戦力型。Coolmoreの現役ロスターでは高額帯を引っ張る存在。 |
| 11 | Zarak ザラク |
€80,000 | 約1,472万円 | Aga Khan Studs/フランス | Dubawi×Zarkavaの良血。仏国血統らしい底力と安定したブラックタイプ率で評価を高める。 |
| 12 | New Bay ニューベイ |
€75,000 | 約1,380万円 | Ballylinch Stud/アイルランド | Dubawi系の実力派。マイル〜中距離の上級馬を送り出し、欧州芝の実戦型として存在感を強める。 |
| 13= | Camelot キャメロット |
€60,000 | 約1,104万円 | Coolmore/アイルランド | Montjeu直系のクラシック血統。欧州12ハロン寄りの持続力、スタミナ、成長力が魅力。 |
| 13= | City Of Troy シティオブトロイ |
€60,000 | 約1,104万円 | Coolmore/アイルランド | Justify×Galileo牝系の注目馬。欧州芝の名門牝系に米国的なパワーを重ねる新時代型。 |
| 13= | Starspangledbanner スタースパングルドバナー |
€60,000 | 約1,104万円 | Coolmore/アイルランド | 2歳戦、短距離、スピード色の強い血統として再評価。2026年はCoolmore内でも重要度が増す。 |
フランケル
種付け料:£350,000
円換算:約7,455万円
供用:Juddmonte/英国
欧州最高級の中距離血統。繁殖牝馬の質、産駒実績、セール評価がすべて高い。
ドバウィ
種付け料:£350,000
円換算:約7,455万円
供用:Darley/英国
自身の実績だけでなく、後継種牡馬の成功で父系価値がさらに高まっている。
シーザスターズ
種付け料:€300,000
円換算:約5,520万円
供用:Aga Khan Studs/アイルランド
欧州王道路線の重厚な血統。凱旋門賞、12ハロン戦線を意識する配合で存在感が大きい。
ナイトオブサンダー
種付け料:€200,000
円換算:約3,680万円
供用:Darley/アイルランド
2025年に大きく評価を上げたDubawi後継。スピードと完成度を兼ね備える。
ロペデヴェガ
種付け料:€200,000
円換算:約3,680万円
供用:Ballylinch Stud/アイルランド
欧州・米国芝・豪州まで対応する万能型。国際的な汎用性が高い。
シユーニ
種付け料:€150,000
円換算:約2,760万円
供用:Aga Khan Studs/フランス
仏クラシック、マイル戦線、Galileo系牝馬との相性で評価されるフランスの重要種牡馬。
キングマン
種付け料:£125,000
円換算:約2,663万円
供用:Juddmonte/英国
マイル前後の鋭いスピードを伝えるトップ種牡馬。軽い芝での瞬発力補強に向く。
トゥーダーンホット
種付け料:£100,000
円換算:約2,130万円
供用:Darley/英国
Dubawi後継の有力株。初期世代からG1級を出し、評価を上げている。
ブルーポイント
種付け料:€100,000
円換算:約1,840万円
供用:Darley/アイルランド
スプリント〜マイルのスピード供給源。早期完成型の需要が高い。
ノーネイネヴァー
種付け料:€100,000
円換算:約1,840万円
供用:Coolmore/アイルランド
2歳短距離〜マイルの即戦力型。Coolmore現役ロスターの高額帯を担う。
2025年版から何が変わったのか
最大の変化は、ウートンバセット不在のランキングになったこと
2025年版では、Wootton Bassettが€300,000で欧州トップクラスの種牡馬として存在していた。
しかし2025年9月に死去したため、2026年版の現役スタリオンランキングからは外れる。
ただし、血統的な影響がすぐに消えるわけではない。
Coolmore時代に集めた質の高い繁殖牝馬から生まれた世代がこれから競馬場に出てくるため、2026年以降の欧州クラシック戦線でも「ウートンバセット産駒」は引き続き重要なテーマになる。
Sea The Starsが“重厚な欧州血統”の中心へ再上昇
Sea The Starsは、現役時代に英2000ギニー、英ダービー、凱旋門賞を制した歴史的名馬であり、種牡馬としてもBaaeed、Stradivarius、Harzand、Taghroodaなどを送り出してきた。
2026年の€300,000という評価は、欧州の中長距離路線における信頼度の高さを改めて示すものだ。
近年の欧州ではスピード型、マイル型への需要も強いが、クラシックディスタンスで頂点を狙う配合では、Sea The Starsのような底力型の価値は落ちにくい。
むしろ軽いスピード血統が増えるほど、欧州らしいスタミナと持続力を補う存在として再評価されやすい。
Night Of Thunderは“Dubawi後継”から“主役級”へ
Night Of Thunderは、Dubawi産駒の中でも特に勢いを増している種牡馬である。
2026年の€200,000という水準は、もはや単なる後継候補ではなく、欧州トップ層の一角として扱われていることを意味する。
産駒には早い時期から動ける完成度があり、マイル前後を中心にスピードと持続力を兼備するタイプが出やすい。
欧州のクラシック戦線、古馬マイル〜中距離路線、さらにセール市場での評価を含め、今後も注目度は高い。
主要種牡馬の血統的な見どころ
欧州最高峰
クラシック〜中距離
Frankelは、欧州芝の王道路線において今なお最高級の評価を受ける種牡馬である。
産駒はマイルから12ハロンまで幅広く、瞬発力だけでなく、直線で長く脚を使える持続力が強みになる。
父系拡大
万能型
Dubawiは、自身の産駒実績だけでなく、後継種牡馬の成功によって評価をさらに高めている。
Night Of Thunder、Too Darn Hot、New Bayなどの活躍により、Dubawi系は欧州で確かな父系として広がりつつある。
欧州王道
12ハロン型
Sea The Starsは、欧州芝の重厚さを象徴する種牡馬である。
速い上がりだけでなく、厳しい流れ、道悪、長い直線、タフな12ハロンで強さを発揮する血統として評価される。
急上昇
Dubawi後継
Night Of Thunderは、2026年の欧州種牡馬市場で最も勢いを感じさせる存在の一頭である。
早期から動ける完成度、マイル前後のスピード、古馬になってからの伸びしろを併せ持つ点が評価されている。
国際派
万能型
Lope de Vegaは、欧州だけでなく米国芝、豪州でも存在感を示す国際派種牡馬である。
マイルから中距離まで対応し、産駒のタイプも一辺倒ではない。
その汎用性が、€200,000という高い評価につながっている。
仏マイル
Galileo系牝馬と好相性
Siyouniは、フランスを代表するトップ種牡馬の一頭である。
マイル前後のスピード、仏クラシック向きの切れ味、そしてGalileo系牝馬とのニック実績が大きな武器になる。
注目の中高額帯|次の主役候補を探す
Too Darn Hot|Dubawi系の次世代候補
Too Darn Hotは、Dubawi産駒の中でも次世代を担う存在として注目されている。
2026年に£100,000まで上昇した背景には、初期世代からG1級を送り出している実績と、セール市場での高評価がある。
血統的には、Dubawiのしなやかなスピードに、Dar Re Miの牝系が持つスタミナと底力が重なる。
マイルに寄りすぎず、10ハロン前後まで視野に入る点が魅力だ。
Blue PointとNo Nay Never|欧州スピード市場の主役
欧州の高額種牡馬というと中距離血統に目が行きやすいが、セール市場では早くから動けるスピード型の需要も非常に強い。
Blue PointとNo Nay Neverは、その代表格である。
Blue PointはShamardal系のスピードを現代的に伝える存在で、スプリント〜マイルの完成度が高い。
No Nay NeverはScat Daddy系らしい早熟性とパワーがあり、2歳戦から勝負できる即戦力型として評価される。
Camelot、City Of Troy、Starspangledbanner|Coolmoreの再編
Wootton Bassettを失ったCoolmoreにとって、2026年のロスター再編は重要な局面になる。
Camelotは欧州クラシック血統としての安定感を持ち、City Of TroyはJustify×Galileo牝系という新時代型の配合で注目を集める。
Starspangledbannerはスピード型として再評価が進み、2歳戦線や短距離戦で存在感を強めている。
Coolmoreは中長距離の伝統血統だけでなく、スピード型、米国血統、Dubawi系導入馬を組み合わせながら、次の柱を探している段階といえる。
日本競馬ファン向けに見るポイント
欧州スタリオンの種付け料ランキングは、日本の競馬ファンにとっても決して遠い話ではない。
海外繁殖牝馬の導入、セレクトセールの上場馬、海外遠征馬の血統、さらには将来の輸入種牡馬候補を読むうえで、欧州の価格序列は大きなヒントになる。
- Frankel・Dubawi級:日本に入ってくる場合、繁殖牝馬やセール上場馬の時点で大きな注目を集めやすい。
- Sea The Stars系:日本の高速馬場では重く見られやすいが、スタミナ、持続力、欧州遠征適性を読むうえでは重要。
- Night Of Thunder・Too Darn Hot:Dubawi系の拡大を考えるうえで、日本でも今後注目度が上がりやすい。
- Blue Point・No Nay Never:早期完成、短距離、マイル適性を求める配合で存在感がある。
- City Of Troy・Auguste Rodin周辺:日本血統、米国血統、欧州名門牝系が交差するため、今後の国際血統の流れを見るうえで重要。
2026年以降の注目テーマ
現役種牡馬ではなくなったが、残された良血世代がクラシック戦線で存在感を示す可能性は高い。
2025年の躍進が一過性ではないのか。2026年以降、真のトップサイアーとして定着できるかが焦点。
Dubawi本人の高齢化が進む一方で、後継種牡馬は一気に層が厚くなっている。
欧州王道路線で結果を出すほど、スピード偏重の流れに対する対抗軸として価値が高まる。
Wootton Bassett不在後、No Nay Never、Camelot、City Of Troy、Starspangledbannerらがどこまで穴を埋めるか。
Deep Impact、King Kamehameha、ハーツクライ系など、日本血統が欧州の名牝系とどう結びつくかも見逃せない。
まとめ|2026年の欧州種牡馬市場は“二強維持”と“次世代の台頭”が同時に進む
2026年の欧州スタリオン市場は、FrankelとDubawiが頂点を守る一方で、その下の勢力図が大きく動いている。
Sea The Starsは欧州王道路線の中核として再び評価を上げ、Night Of ThunderとLope de Vegaは€200,000級のトップ層に入った。
さらに、Wootton Bassettの死去によってCoolmoreの勢力図は再編期に入り、Dubawi系の広がり、スピード型種牡馬の需要、欧州クラシック血統の再評価が同時に進んでいる。
種付け料ランキングは単なる価格表ではない。
そこには、欧州競馬がどの血統を未来の中心に据えようとしているのかが表れている。
2026年以降の欧州クラシック、凱旋門賞路線、そして日本に入ってくる海外血統を読むうえでも、このランキングは重要な手がかりになる。
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