【サッカー日本代表】チュニジア戦4-0快勝を考察|スウェーデン戦展望とF組突破条件、決勝トーナメントの相手は?

サッカー日本代表が、ワールドカップF組第2戦でチュニジアに4-0と快勝した。
初戦のオランダ戦を2-2で引き分けた日本にとって、この試合は単なる勝利ではなく、グループ突破へ大きく前進する意味のある一戦だった。

ただし、4-0というスコアだけを見て「日本は完璧だった」と考えるのは少し早い。
チュニジアは初戦でスウェーデンに大敗しており、守備の立て直しにも苦しんでいた。
日本としては、相手の弱点を的確に突けた一方で、次のスウェーデン戦はまったく違う強度の試合になる。

この記事では、チュニジア戦の内容を整理しながら、F組最終戦となるスウェーデン戦の展望、そして日本が1位・2位・3位になった場合の決勝トーナメント想定相手まで考察していく。

この記事のポイント

  • 日本はチュニジアに4-0で快勝し、勝ち点4に到達
  • F組はオランダ、日本、スウェーデンの3チームが突破争い
  • 日本はスウェーデン戦で引き分け以上なら上位2位以内が濃厚
  • 1位通過ならC組2位、2位通過ならC組1位と対戦する可能性が高い
  • スウェーデン戦は「勝って終わる」ことでトーナメントの景色が大きく変わる

チュニジア戦は4-0快勝。日本が見せた“勝ち切る力”

チュニジア戦で最も大きかったのは、早い時間帯に試合の流れをつかんだことだ。
日本は立ち上がりから前線の連動したプレスとテンポの速いボール回しで主導権を握り、相手に落ち着いて前進する時間を与えなかった。

先制点は、日本の狙いがきれいに出た場面だった。
左サイドからの崩し、中央への折り返し、そして鎌田大地のフィニッシュ。
鎌田はもともと相手の間に立つのが非常に上手い選手だが、この試合ではゴール前に入るタイミングも良く、チーム全体の攻撃にリズムを与えていた。

その後、上田綺世が追加点を奪い、日本は前半のうちに優位を確立。
後半には伊東純也がスピードを生かして決定的な3点目を奪い、終盤には佐野海舟のクロスから上田がヘディングで仕上げた。

特に印象的だったのは、チームとしての攻撃が一人の個人技に依存していなかった点だ。
久保建英が不在の中でも、鎌田、伊東、中村敬斗、上田、佐野らがそれぞれの持ち味を出し、攻撃の形を作れていた。
これは、長い大会を戦ううえで非常に大きい。

上田綺世の2得点は大きい。日本のCF問題にひとつの答え

日本代表は近年、2列目のタレントは豊富だが、ワールドカップ本大会で「点を取り切るセンターフォワード」をどう使うかが大きなテーマになっていた。
その意味で、上田綺世の2得点は非常に価値がある。

1点目は、相手が下がったところを見逃さずに低いシュートを決めた形。
2点目は、佐野海舟のクロスに対してファーで合わせたヘディングだった。
どちらも偶然のゴールではなく、ストライカーとしての位置取り、シュート意識、ゴール前の入り方が出た得点だった。

日本が決勝トーナメントでさらに上を目指すには、押し込んだ時間帯に決め切る力が必要になる。
その意味で、上田がこのタイミングで結果を出したことは、チーム全体にとっても大きな安心材料だ。

鎌田大地と佐野海舟の存在感。中盤の質が勝敗を分けた

個人的にこの試合で評価したいのは、鎌田大地と佐野海舟の存在感だ。
鎌田はゴールだけでなく、相手の中盤と最終ラインの間でボールを受け、攻撃のスイッチを入れる役割を果たしていた。
派手なドリブルで剥がすタイプではないが、判断の速さ、立ち位置の良さ、味方を使うクレバーさが光った。

佐野海舟も、終盤のアシストだけでなく、攻守の切り替えで効いていた。
日本が前から圧力をかけるには、中盤での回収力とセカンドボールへの反応が欠かせない。
佐野のように走れて、潰せて、シンプルに前へ付けられる選手がいることで、日本の攻撃は再加速しやすくなる。

スウェーデン戦では、相手のフィジカルと前線の圧力を受ける時間帯も増えるはずだ。
だからこそ、中盤で逃げずにボールを受けられる鎌田、球際で戦える佐野の存在はさらに重要になる。

ただし、チュニジア戦の大勝を過大評価しすぎてはいけない

4-0というスコアは文句なしだが、次のスウェーデン戦を考えると、冷静に見ておきたい部分もある。

チュニジアは初戦でスウェーデンに5失点しており、守備組織に不安を抱えていた。
日本戦でも、前線からの守備をうまく外されると、最終ラインが後手に回る場面が目立った。
日本が良かったのは間違いないが、相手の状態にも助けられた面はある。

また、日本はリードした後に試合をコントロールできた一方で、スウェーデン戦では同じように簡単に先制できるとは限らない。
むしろ、相手に先制されると、高さとフィジカルを生かした守備ブロックを崩す難しい展開になる可能性もある。

チュニジア戦の収穫は大きい。
しかし、本当の意味で日本の現在地が問われるのは、次のスウェーデン戦だ。

F組の現在順位。日本は2位扱いだが突破はかなり近い

第2戦終了時点のF組は、オランダと日本が勝ち点4で並び、スウェーデンが勝ち点3で追う展開になっている。
チュニジアは2連敗で勝ち点0となり、グループ突破は厳しい状況となった。

順位 勝ち点 得失点差 総得点
1位 オランダ 4 +4 7
2位 日本 4 +4 6
3位 スウェーデン 3 0 6
4位 チュニジア 0 -8 1

日本とオランダは勝ち点、得失点差で並んでいるが、総得点でオランダが上回っている。
そのため、現時点ではオランダが1位、日本が2位という扱いになる。

日本にとってスウェーデン戦は、引き分け以上なら勝ち点5以上となり、スウェーデンを上回る。
つまり、自力で上位2位以内を決めるためには、まず負けないことが大前提になる。

日本の突破条件。スウェーデン戦で何が必要か

日本の条件を整理すると、非常に分かりやすい。

スウェーデン戦の結果 日本の勝ち点 状況
勝利 7 上位2位以内で突破。オランダの結果次第で1位通過も十分可能
引き分け 5 スウェーデンを上回り、上位2位以内が濃厚
敗戦 4 スウェーデンに抜かれ、オランダの結果や3位上位争いに回る可能性

ポイントは、スウェーデンに負けると一気に立場が難しくなることだ。
勝ち点4で3位になった場合でも、今大会は3位上位8チームがラウンド32へ進めるため可能性は残る。
しかし、3位通過になると相手が読みづらくなり、強豪国のグループ1位と当たる可能性も出てくる。

日本としては、最低でも引き分け。
ただし、本気でベスト8以上を狙うなら、スウェーデンに勝って1位通過を目指したい。

決勝トーナメントの想定相手。1位通過と2位通過で景色が変わる

F組を突破した場合、日本のラウンド32の相手は順位によって大きく変わる。

日本のF組順位 ラウンド32の想定相手 見通し
F組1位 C組2位 モロッコ、ブラジル、スコットランドなどが候補
F組2位 C組1位 ブラジルまたはモロッコが有力候補
F組3位 他組1位の可能性 組み合わせ次第でドイツ、フランス、アメリカ、カナダなどのグループ1位候補と当たる可能性

最も避けたいのは、3位通過で相手が読めない状態になることだ。
もちろん、ワールドカップの決勝トーナメントに楽な相手はいない。
それでも、1位通過ならC組2位との対戦になり、2位通過よりも多少は戦い方を組み立てやすくなる可能性がある。

特にC組はブラジル、モロッコ、スコットランドが絡む可能性があり、どの相手でも難しい。
ただ、F組2位になるとC組1位と当たるため、ブラジルが1位で来るケースはかなり重い。
日本が本気で上を目指すなら、スウェーデン戦で勝ち切り、オランダとの得失点差・総得点争いまで持ち込む価値は十分にある。

スウェーデン戦展望。最大の警戒は前線の迫力と高さ

スウェーデンは初戦でチュニジアに大勝し、攻撃力を見せた。
一方で、第2戦ではオランダに1-5で敗れ、守備面の脆さも露呈している。
つまり、強い部分と弱い部分がはっきりしているチームだ。

前線にはヴィクトル・ギェケレシュ、アレクサンデル・イサクといった強力なアタッカーがいる。
高さ、強さ、シュート力があり、日本のセンターバック陣にとっては非常にタフな相手になる。
さらに、アンソニー・エランガのスピード、ヤシン・アヤリの飛び出しも警戒したい。

スウェーデンは勝たなければ上位2位以内が難しくなる立場なので、試合のどこかで必ず前に出てくる。
日本としては、相手の圧力を受ける時間帯をどう耐え、奪った後にどれだけ正確に前進できるかがカギになる。

日本の勝ち筋は「先制点」と「サイドの背後」

スウェーデン戦で日本が狙いたいのは、まず先制点だ。
相手は勝利が欲しい状況のため、時間が進むほど前がかりになる。
日本が先に点を取れば、スウェーデンはさらにリスクを冒す必要が出てくる。
そこに伊東純也、中村敬斗、前田大然、堂安律といった選手のスピードを使えれば、追加点のチャンスは十分にある。

オランダ戦でスウェーデンが苦しんだのは、サイドから深く侵入され、最終ラインとGKの間に速いボールを入れられた場面だった。
日本もこの形は狙いたい。
無理に中央をこじ開けるより、サイドで相手を動かし、ニアとファーに複数人が入る形を作ることが重要になる。

その意味では、伊東純也の縦への突破、中村敬斗のカットイン、鎌田大地のラストパス、上田綺世のゴール前での動き出しが大きなポイントになる。

注意点はセットプレーと不用意なロスト

一方で、日本が最も避けたいのは、自陣での不用意なボールロストとセットプレーだ。
スウェーデンは高さがあり、クロスやCK、FKから一気に流れを変える力がある。

日本はビルドアップに自信を持っているが、相手の前線が強く当たってくる場面では、無理につなぎすぎない判断も必要になる。
特に、中央で引っかけられてショートカウンターを受ける形は避けたい。

チュニジア戦では日本のプレスがよく機能した。
しかし、スウェーデンは前線の個の力でロングボールを収められるチームだ。
日本が前から行く時間帯と、あえてブロックを整えて守る時間帯の使い分けが重要になる。

スウェーデン戦の注目選手

鎌田大地

チュニジア戦でゴールを決めた鎌田は、スウェーデン戦でも攻撃の鍵を握る。
相手の中盤と最終ラインの間で受けられれば、日本は一気に前を向ける。
派手さよりも、試合を整理する力に注目したい。

上田綺世

チュニジア戦2得点で自信をつけた上田は、スウェーデンの高さに対しても重要な存在になる。
ポストプレーだけでなく、相手DFの背後を取る動き、クロスに入るタイミングが勝敗を分ける。

佐野海舟

セカンドボールの回収、球際、素早い配球という意味で、佐野の重要度は高い。
スウェーデンの圧力を受ける時間帯に中盤で踏ん張れるか。
日本が主導権を奪い返すためのキーマンになりそうだ。

伊東純也

スウェーデンが前がかりになった時、最も効くのが伊東のスピードだ。
チュニジア戦でも得点を決めており、右サイドからの突破はスウェーデンにとって大きな脅威になる。

スコア予想。日本は勝ちに行く価値がある

スウェーデンは強い。
特に前線の迫力、高さ、フィジカルは日本にとって厄介だ。
ただ、オランダ戦で見せた守備の不安を考えると、日本がボールを動かしながらサイドを使えば、十分にチャンスは作れる。

日本としては、引き分け狙いで入りすぎると危ない。
守りに入りすぎれば、スウェーデンの高さと圧力を受け続ける展開になりやすい。
むしろ、チュニジア戦で得た勢いを生かし、先制点を取りに行く姿勢が必要だ。

スウェーデン戦の予想

  • 日本 2-1 スウェーデン
  • 前半は慎重な入りになるが、日本がサイド攻撃から先制
  • スウェーデンのセットプレーで失点リスクはある
  • 終盤はカウンターから追加点を狙える展開

まとめ。チュニジア戦の快勝を、スウェーデン戦で本物にできるか

チュニジア戦の4-0快勝は、日本にとって非常に大きな勝利だった。
上田綺世の2得点、鎌田大地の先制点、伊東純也の追加点、佐野海舟のアシスト。
攻撃陣に結果が出たことで、チーム全体の雰囲気も一気に良くなったはずだ。

しかし、ワールドカップはここからが本番だ。
スウェーデン戦で負ければ、日本は3位通過争いに回る可能性が出てくる。
逆に勝てば、F組1位通過も見えてくる。

1位通過ならC組2位、2位通過ならC組1位との対戦が想定される。
この差は決して小さくない。
ブラジルやモロッコといった強豪・難敵の動向も絡むため、日本にとってスウェーデン戦は単なる消化試合ではなく、決勝トーナメントの運命を左右する一戦になる。

チュニジア戦の快勝を、本物の強さに変えられるか。
日本代表のワールドカップは、次のスウェーデン戦でさらに面白くなる。