※2026年9月3日早朝時点で確認できた追い切り時計、調教内容、陣営コメントなどをもとに独自評価しています。単純な時計の速さではなく、1週前との組み合わせ、前走時との比較、負荷、反応、臨戦過程を重視しました。
スプリンターズステークスへ向けた重要な前哨戦ですが、今年は春の実績馬だけでなく、夏のスプリント路線を使ってきた馬の状態が非常に良い印象です。
特に目を引いたのがフリッカージャブ。1週前に栗東坂路4F50秒8と強い負荷をかけながら、最終追い切りでは54秒0―12秒2を馬なりでまとめました。もう1頭の最高評価はママコチャ。最終追い切りの時計自体は目立ちませんが、1週前までに十分な負荷をかけ、直前は完全に微調整という内容です。
セントウルS2026 最終追い切り評価まとめ
フリッカージャブ
ママコチャ
ピューロマジック
レッドモンレーヴ
メイショウヨゾラ
タマモイカロス
タマモブラックタイ
ビッグシーザー
ヨシノイースター
ダイヤモンドノット
プロトポロス
カルプスペルシュ
クラスペディア
ティニア
ムイ
ヤブサメ
ファストネットワーク
※海外調教馬のため日本馬と同基準での比較はしない
- フリッカージャブは1週前に強く負荷をかけ、直前は余力残し。非常に分かりやすい好仕上げ。
- ママコチャは最終時計だけを見ると地味だが、1週前までの過程を含めれば心配は小さい。
- ピューロマジックは夏3戦目でも調教から疲労感が見えにくい。
- レッドモンレーヴは休み明けでも動き、反応ともに良好。
- ダイヤモンドノットは能力上位でも、今回は仕上げ切った印象まではない。
S評価|最終追い切りから強く評価したい2頭
仕上がり上位
フリッカージャブ
最終:栗東坂路 4F54.0秒-1F12.2秒・馬なり
今回の追い切りで最も分かりやすく高く評価したいのがフリッカージャブです。
1週前追い切りでは坂路4F50秒8。前走の北九州記念時にも速い時計を出していましたが、今回も同等以上と言える強い負荷をかけています。
そして最終追い切りでは一転して54秒0―12秒2。時計だけを見れば派手ではありませんが、重要なのは強く追わなくてもスムーズに脚を伸ばしていることです。
1週前に体を作り、最終追い切りでは疲れを残さない。この流れは非常にきれいです。馬体にもスプリンターらしい厚みが出てきており、近走の充実ぶりがそのまま調教にも表れています。
北九州記念を勝った反動を感じさせず、むしろ状態を維持したまま今回を迎えられそう。調教面では文句なく上位です。
時計以上に評価
ママコチャ
最終追い切りだけを数字で比較すると、ママコチャは決して目立ちません。しかし今回は時計を出すことが目的ではないと考えていいでしょう。
1週前までにCWコースを使ってしっかり負荷をかけており、最終追い切りは坂路でリラックスさせながら反応を確認する程度。池江厩舎も直前は微調整という考え方を示しています。
実際、坂路では終始落ち着いた走り。7歳牝馬ですが脚取りに硬さが目立つわけでもなく、年齢による大きな衰えを追い切りから感じる内容ではありません。
セントウルSでは過去2年連続2着。さらに暑い時期に状態を上げやすいタイプで、今年もこの時期に合わせてきた印象があります。
最終時計だけを見て評価を落とす必要はなし。1週前まで含めた調整過程なら最高評価まで引き上げたい一頭です。
A評価|状態の良さが目立つ有力馬
好調維持
ピューロマジック
函館スプリントS、アイビスサマーダッシュと夏のスプリント戦線を使ってきたため、一番確認したかったのは疲労が残っていないかでした。
その点では合格と見ます。CWコースで4F52秒0、ラスト1F11秒3。前を走る僚馬を追走しながら折り合いをつけ、直線でも十分な手応えを残していました。
以前のピューロマジックはスピードが前面に出すぎるところがありましたが、近走は我慢させる調教ができるようになっています。今回も後ろから運んで折り合いを確認する内容でした。
夏3戦目だけに大幅な上積みというより、高いレベルで状態を維持しているという評価が妥当でしょう。
連戦でも馬体の張りや気持ちの面に悪化が見られず、状態面から嫌う材料は少ないです。
休み明けでも好気配
レッドモンレーヴ
高松宮記念2着以来の休み明けですが、追い切りを見る限り仕上がりはかなり良さそうです。
最終追い切りは美浦Wで併せ馬。僚馬を大きく追走しながら徐々に差を詰め、直線では馬なりのまま5F68秒0、ラスト11秒4をマークしました。
1週前にもWコースでラスト11秒3と動けており、直前に無理をさせる必要がない状態まで持ってきています。
もともと調教では集中力に課題を見せることがありましたが、今回は走りのリズムが安定。最後まで余力を感じさせた点も評価できます。
前哨戦として余裕を残している可能性はありますが、それでも能力を出せる態勢。休み明けを大きな減点材料にはしたくありません。
上昇中
メイショウヨゾラ
最終:美浦W ラスト1F11.1秒
今回の穴候補として調教から面白いのがメイショウヨゾラです。
1週前に美浦Wで5F66秒0―11秒2。最終追い切りでもラスト11秒1と、2週続けて鋭い反応を見せました。
近走も追い切りでは終い11秒台前半を安定して出しており、それが実戦の好走にもつながっています。
3勝クラスを勝ったばかりで今回は一気の重賞挑戦になりますが、調教を見る限り体調面での不安はありません。
連勝中の勢いだけではなく、調教内容にも充実ぶりが表れています。人気次第では追い切りから注目したい一頭です。
A評価|負荷十分で上積みを感じる組
負荷十分
タマモイカロス
最終:栗東CW 6F78.0秒前後
中3週にもかかわらず、かなり意欲的な調整を行ってきました。
1週前に坂路で51秒台を出し、最終追い切りではCWコースで6F78秒0前後。併せ馬を使ってしっかり負荷をかけています。
予定より時計が速くなったようですが、無理に時計を出しに行ったというより、馬自身が動いてしまったという内容。夏場を使われながら体調を落としている印象はありません。
前走時も調教は良かったため劇的な上積みとまでは言いませんが、高いレベルで状態を維持していると判断します。
叩き上昇
タマモブラックタイ
前走は休み明け。今回は叩き2走目となり、調整過程は明らかに今回の方が充実しています。
CWコースを使ってしっかり負荷をかけ、終いも11秒台の脚を使いました。もともと調教では動く馬なので時計だけで過大評価するべきではありませんが、前走時より中身が濃いのは確かです。
阪神芝1200mではオープン勝ちもある馬。状態が一段上向いた今回は、人気がなくても簡単には切りにくい存在です。
追い切りからは叩き2走目の上積みを感じます。穴として押さえておきたいタイプです。
前走以上
ビッグシーザー
前走アイビスサマーダッシュ4着からの参戦。今回は1週前に坂路4F50秒8と、かなり速い時計を出しました。
終盤はやや時計を要しており、数字だけなら完璧ではありません。ただし重要なのは、前走時より明らかに強い負荷を消化できている点です。
最終追い切りでも動き自体は悪くなく、陣営も一度使ったことで状態が上向いているという感触を持っています。
ブリンカーを再装着した前走で4着まで押し上げており、その効果も継続している可能性があります。
絶好調と断定するほどではありませんが、前走以上の仕上がりと見てA評価にしました。
安定
ヨシノイースター
8歳となりましたが、追い切りから大きな衰えは感じません。
最終追い切りでも坂路で終い12秒台前半までしっかり脚を伸ばしています。近走も同様の調教パターンから安定して走れており、今回も状態は維持できています。
全盛期の迫力と比較すれば多少物足りない部分はありますが、高齢馬だからという理由だけで評価を下げる内容ではありません。
大幅上昇というより安定型。現在の能力をきっちり出せる状態と見ます。
B評価|悪くないが強くは推しにくい組
能力は高い
ダイヤモンドノット
最終:栗東坂路 4F55.6秒-1F12.3秒
能力だけを見れば今回のメンバーでも上位候補ですが、追い切り評価では少し慎重になりたい一頭です。
1週前は坂路4F51秒9と全体時計こそ速かったものの、ラストは13秒2までかかりました。最終追い切りは55秒6―12秒3。こちらは終い重点で真っすぐ走れており、動き自体は悪くありません。
ただし休み明けで、中間の本数や負荷を見ると「ここで完全に仕上げ切った」という雰囲気ではありません。
今回は久々の1200mで、さらに古馬との初対戦。今後の路線を見極める意味合いも大きい一戦でしょう。
能力で走られても不思議はありませんが、追い切りだけならS・A評価勢より一段下。人気なら過信は禁物と見ます。
動き良好
プロトポロス
最終追い切りはCWコースを単走。全体時計は84秒7と控えめですが、ラストは11秒5まで伸びました。
時計を出すことよりもリズムを重視した内容で、動きには軽さがあります。中間の間隔が短いことを考えれば、強く追わなかった点をマイナスに取る必要はありません。
一方、前走時にはもっと速いラップを踏んでおり、数字の比較だけなら明確な上積みまでは感じません。
状態は悪くないものの、今回は相手強化。追い切りから積極的に狙うというより、能力と人気を合わせて判断したいです。
カルプスペルシュ
キーンランドカップ除外からこちらへ回ってきた臨戦過程です。
北海道から栗東への移動もあり、最終追い切りは強い時計を求めず軽め。週末に坂路で併せ馬を行っているため、直前に時計を出さなかったこと自体は理解できます。
輸送後も大きな疲れは見せておらず、状態が悪いわけではありません。
ただし予定していたローテーションから変更になった点まで考えると、仕上げの流れが理想的だったとは言いにくくB評価としました。
クラスペディア
前走から間隔が詰まっているため、中間はテンションを上げすぎないことを重視した調整です。
最終追い切りでも無理に時計を出さず、精神面を整える内容。体調そのものに問題がある印象はありません。
ただ、前走から大きく変わったという材料も乏しく、追い切りで評価を引き上げるほどのインパクトはありませんでした。
阪神コースへの変更がプラスに働く可能性はありますが、状態面は「順調」という評価にとどめます。
調整過程注意
ティニア
調教の動きそのものは悪くありません。直前にはしっかり負荷をかけられており、走りにも活気があります。
ただ今回は北海道からの移動に加え、除外によるローテーション変更もありました。
本来のティニアは1週前にしっかり時計を出し、直前は軽めに整えるケースが多い馬ですが、今回はやや異なる仕上げになっています。
状態不安というほどではないものの、調整過程が理想形とは言い切れずB評価です。
休み明け
ムイ
休み明けでの出走になります。
もともと調教では非常に動くタイプですが、今回は1週前の坂路で最後まで鋭く伸び切れなかった点が少し気になりました。
過去には実戦で結果が出なかった時でも調教ではかなり速い時計を出していただけに、今回の内容を高く評価するのは難しいところです。
能力を出せない状態とまでは言いませんが、休み明けらしさは残っている印象です。
中1週
ヤブサメ
前走から中1週という非常に短い間隔での出走です。
このため中間は強い追い切りを行わず、ゲート確認など軽い調整が中心。レースを使っているため強い負荷が必要ないとも考えられますが、調教から上積みを判断する材料は少なくなっています。
叩き2走目というプラス材料はあるものの、状態面だけなら大きく変わった印象まではありません。
外国馬|ファストネットワークは別枠評価
香港調教馬
ファストネットワーク
香港から参戦するファストネットワークについては、日本馬と同じ調教時計の基準で評価するのは避けます。
海外調教馬は普段の調教施設、時計の計測方法、負荷のかけ方が日本馬とは異なります。日本で派手な時計を出していないから状態が悪い、とは判断できません。
今回のセントウルSは本番のスプリンターズSへ向けた前哨戦という位置付けでもあり、まずは日本の高速芝に対応できるかが最大のポイントでしょう。
追い切り評価は「保留」。馬券では香港での競走内容、日本到着後の馬体、当日の気配を重視したいです。
最終追い切りから見た注目順位
1週前50秒8でしっかり負荷をかけ、最終は馬なりで54秒0―12秒2。強く追う必要がないほど仕上がっている印象です。
最終55秒4だけなら平凡ですが、1週前までに十分仕上げています。直前は完全な微調整で、時計以上に評価したい内容です。
休み明けながら1週前、最終ともに終い11秒台前半。余力十分で、実戦に向けた態勢は整っています。
夏3戦目でもCWでラスト11秒3。馬体・気性ともに大きな疲労感が見えず、好調を維持しています。
1週前11秒2、最終11秒1。連勝中の充実ぶりが調教にも出ており、穴候補として面白い存在です。
人気馬で追い切りから注意したいのは?
朝日杯FS、ファルコンS、NHKマイルCと高い能力を示してきた3歳馬だけに、ここでも当然有力候補です。ただ、1週前51秒9―13秒2、最終55秒6―12秒3という内容を見ると、今回を最大目標に仕上げ切った印象はありません。能力で好走する可能性と、追い切り評価は別物として考えたいところです。
逆に注意したいのがママコチャ。坂路55秒4―12秒5という時計だけを見ると物足りなく映りますが、1週前までに十分な負荷を消化しています。最終追い切りは時計を出す必要がなかったと見るべきでしょう。
函館スプリントSからアイビスサマーダッシュを経て今回が夏3戦目。それでもCWでラスト11秒3を出し、気持ちにも余裕があります。少なくとも調教段階では明確な疲労サインは見えません。
調教から浮上する穴候補
メイショウヨゾラ
今回の調教穴候補では最も面白い存在です。条件戦を連勝して一気にG2挑戦となりますが、1週前から最終まで高いレベルで動けています。
重賞でいきなり能力が足りるかは別途検討が必要ですが、少なくとも「格下だから消し」という状態ではありません。
タマモブラックタイ
前走休み明けから今回は叩き2走目。調教の負荷は明らかに今回の方が強く、上積みを感じます。
阪神芝1200mで実績がある点も含め、枠順や人気次第では面白い存在になりそうです。
タマモイカロス
中3週でも1週前、最終ともにしっかり攻めています。調教量を落とすどころか強い負荷を消化している点から、体調の良さがうかがえます。
相手は強くなりますが、状態面に関しては上位馬と比較しても見劣りません。
セントウルS2026 最終追い切り診断まとめ
フリッカージャブ
ママコチャ
レッドモンレーヴ
ピューロマジック
メイショウヨゾラ
タマモイカロス
タマモブラックタイ
ビッグシーザー
ヨシノイースター
ダイヤモンドノット
プロトポロスほか
今年のセントウルステークスは、春の実績馬と夏の上がり馬の比較が大きなテーマになります。
追い切りだけで見るなら、最も完成度の高い調整をしてきたのはフリッカージャブ。1週前に強い負荷をかけ、直前は余力を残すという理想的な流れです。
ママコチャも最終時計は地味ですが、これは仕上がっているからこその微調整。セントウルSを2年連続2着している適性まで考えれば、今年も状態面から軽視できません。
レッドモンレーヴは休み明けながら動きに余裕があり、ピューロマジックは夏3戦目でも疲れを感じさせません。さらに調教からの上昇度ならメイショウヨゾラもかなり面白い存在です。
一方でダイヤモンドノットは、能力評価と調教評価を分けて考えたいところ。最終追い切りの動きは悪くありませんが、このレースへ向けて完全に仕上げ切ったというより、秋初戦として余裕を残した調整に映りました。
S フリッカージャブ
S ママコチャ
A レッドモンレーヴ
A ピューロマジック
A メイショウヨゾラ
調教だけで本命を決める必要はありません。最終予想ではここに枠順・阪神開幕週の馬場・前半の先行争い・当日の気配を加えて判断したいと思います。
※本記事の追い切り評価は筆者独自の見解です。調教時計だけで能力や着順を断定するものではありません。また、外国馬は日本馬と調教環境が異なるため同一基準で評価していません。
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