2026年9月5日(土)に行われる札幌2歳ステークス(GIII・札幌芝1800m)。
2歳馬にとって初めての重賞挑戦となるケースも多く、実績だけで能力を比較するのが難しい一戦です。
そこで今回は、9月2日に行われた最終追い切りを中心に、1週前の負荷、併せ馬との位置関係、直線での反応、前走からの上積みを合わせて各馬の状態を診断します。
単純に「時計が速い馬」を上位にするのではなく、本番へ向けてどれだけ余力を残しながら動けているかを重視しました。
- 開催日:2026年9月5日(土)
- 競馬場:札幌競馬場
- 距離:芝1800m・右
- 条件:2歳オープン・GIII
- 発走予定:15時20分
※9月3日朝時点の情報をもとに作成しています。枠順・騎手など最終的な出走情報はJRA発表をご確認ください。
札幌2歳S 2026|最終追い切り評価一覧
| 評価 | 馬名 | ひと言 |
|---|---|---|
| S | ショウナンガレオン | 余力十分で鋭い伸び。完成度高い |
| A | ノヴァヴェローチェ | 格上相手に堂々。内容濃い |
| A | テンカタイヘイ | 活気と操縦性が目立つ |
| A | コスモハナミズキ | 硬さ解消で上昇ムード |
| B | アオイゲート | 終いの反応は良好 |
| B | デザートスピリット | 派手さないが順調 |
| B | ハヤブサカツオー | 時計以上に動きは悪くない |
| B | ランダムナンバー | 終い重点で反応確認 |
| C | イドム | 大きな上積みまでは感じず |
| C | テングカゼ | 先着も強調材料は限定的 |
| C | ロゼハイスクール | もう一段の良化が欲しい |
| C | ロードレスポンス | 軽めで変化を読み取りづらい |
- ショウナンガレオン
- ノヴァヴェローチェ
- テンカタイヘイ
- コスモハナミズキ
最上位はショウナンガレオン。ただしノヴァヴェローチェも内容ではほとんど差がなく、テンカタイヘイ、コスモハナミズキにも明確な上昇材料がありました。
最終追い切りで見る今年のポイント
9月2日の札幌は雨の影響を受けた状態での調整となりました。
2歳馬は古馬ほど完成していないため、単純な時計比較よりも、脚元の悪い状況でもフォームを崩さず走れているかが重要になります。
今年の上位候補には、速い時計を記録しただけでなく、馬なりのまま余力を残した馬や、格上の併せ馬を相手にしっかり追走できた馬が目立ちました。
また札幌芝1800mは直線だけの瞬発力勝負になりにくく、3~4コーナーから長く脚を使える持続力も必要です。
追い切りでも「直線だけ速い馬」より、道中からスムーズに加速できていた馬を高く評価しています。
札幌2歳S 2026|各馬最終追い切り診断
S評価
5F 64秒3前後-1F 11秒3前後/馬なり
今回もっとも高く評価したいのがショウナンガレオンです。
1週前にしっかり負荷をかけたうえで、最終追い切りは折り合いと反応を確認する内容。
3頭併せの後方から進め、直線でも手応えには十分な余裕がありました。
特に印象的なのが、強く追われていないにもかかわらず終いまで自然に加速できている点です。
2歳馬の場合、速い時計を出そうとして力んだりフォームが乱れたりする馬も少なくありませんが、この馬にはまだ余裕が感じられます。
父は米国の名馬Flightline。
函館芝1800mのデビュー戦では2歳コースレコードを更新しており、元々のスピード能力は今回のメンバーでもトップクラスと見ています。
1週前で負荷をかけ、最終追いは余力重視という非常にきれいな調整過程。能力を出せる状態にあると判断したい。
評価:S
A評価
5F 67秒0前後-1F 11秒8前後/馬なり
時計以上に内容を評価したい一頭です。
最終追いでは古馬オープンのレクスノヴァスを大きく後方から追走。
直線入り口付近で並びかけ、最後はわずかに遅れましたが、こちらは無理に追われることなく余力を残したままフィニッシュしています。
併せ馬に「先着したか遅れたか」だけを見ると評価を下げたくなりますが、今回はスタート地点での位置関係を考慮すべきでしょう。
年長のオープン馬を相手にここまで動ければ十分です。
さらに北村友一騎手からも、落ち着きと前向きさが両立している点について好感触が伝えられています。
父はエフフォーリア。
札幌芝1800mの新馬戦をすでに勝っており、コース経験という点でもショウナンガレオンにはない強みがあります。
格上相手を大きく追走して余力十分。時計だけでは分からない内容の濃さがあり、状態面はかなり良さそう。
評価:A
A評価
6F 86秒2前後-1F 12秒0前後/馬なり
テンカタイヘイも非常に順調です。
最終追いでは僚馬を追走して馬なりのまま併入。
時計そのものに派手さはありませんが、体の使い方に硬さがなく、余裕を持ったまま最後まで走れています。
丹内祐次騎手からは操縦性や落ち着きについて前向きなコメントが出ており、キャリアの浅い2歳重賞では見逃せないポイントです。
前走の函館新馬戦では重馬場のなか後方から差し切り。
荒れた洋芝への適性をすでに示しているため、開催後半の札幌という条件もマイナスにはなりにくそうです。
父トーセンレーヴという血統からも、単純な高速決着よりタフな芝での持続力勝負は歓迎できそうです。
時計より内容を評価。落ち着きと活気のバランスが良く、前走を使った上積みも期待できる。
評価:A
A評価
5F 65秒0前後-1F 11秒7前後/馬なり
今回の追い切りで評価を上げたいのがコスモハナミズキです。
新馬を追走する形から、最後まで馬なりのまま併入。
1週前にはやや硬さがあったようですが、最終追いではその硬さが取れ、本来の走りに戻ってきたという評価が出ています。
佐々木大輔騎手自身が「先週より改善した」という趣旨の感触を伝えていることも重要です。
絶対的な時計以上に、1週間で状態を上げてきたことを評価したいところです。
父はウインブライト。
父自身がタフな中距離で高い能力を示した馬で、札幌の洋芝1800mは血統的にも興味深い条件です。
前走コスモス賞3着で札幌1800mを経験済み。
追い切りの上昇度と実戦経験を合わせれば、人気次第では面白い存在になりそうです。
1週前からの上昇度を高評価。硬さが取れて動きがスムーズになっており、状態は前走以上を期待できる。
評価:A
B評価
5F 67秒6前後-1F 11秒7前後/馬なり
最終追いは終い重点の内容で、馬なりのまましっかり反応できています。
全体時計を速くする調教ではありませんが、ラスト1Fは11秒台。
右チークを着用して走りの集中力を確認する形となりました。
前走の新馬戦から間隔が短いため、ここで強い負荷をかけなかったこと自体はマイナスではありません。
父キズナ、母ハーレムラインという血統背景も魅力。
ただし前走から短期間での重賞挑戦となるだけに、大きな上積みというより状態維持と見るのが自然でしょう。
終いの反応は良好。強い調教は必要ないローテーションで、状態は維持できている。
評価:B
B評価
5F 66秒4前後-1F 12秒2前後/馬なり
派手さはありませんが、大きく割り引く必要もない追い切りです。
最終追いは馬なりで軽快に走り、強い負荷をかけるというより状態確認の意味合いが強い内容でした。
平岩調教師からも急激に良くなったという評価ではない一方、「いい意味で平行線」という趣旨のコメントが出ています。
前走を使ってから間隔が短いため、今回必要なのは上積みを求めて攻め込むことではなく、疲労を残さず状態を維持すること。
その意味では予定通りの調整と考えます。
目立つ上昇材料はないが、短い間隔を考えれば十分。状態を維持していると判断。
評価:B
B評価
5F 72秒2前後-1F 13秒0前後/馬なり
数字だけを見るとかなり地味ですが、今回は時計を出すこと自体を目的とした調教ではありません。
馬なりで併せ馬と同入し、力強さを確かめる内容。
前走を使った後でも大きく疲れた様子はなく、調整自体は順調と見ます。
2歳馬の場合、一度実戦を経験したことで体や気持ちが大きく変わることもあります。
初戦からの上積みを考える余地はありますが、今回の追い切りだけで上位評価まで引き上げるほどのインパクトはありませんでした。
時計は目立たないが、軽めの内容としては問題なし。実戦を使った上積みがあれば。
評価:B
B評価
5F 69秒3前後-1F 11秒8前後/馬なり
ブリンカーを着用して、終いの反応を確認する調整となりました。
全体時計はかなり控えめですが、ラストは11秒台まで伸ばしています。
前半から飛ばすのではなく、折り合いをつけて最後に脚を使わせる意図が感じられる内容です。
前走でも精神面に若さを残していただけに、今回は時計よりも集中して走れるかが重要。
馬具の効果が実戦につながるかを見たいところです。
終い重点としては悪くない。馬具着用による集中力の変化が実戦でのポイント。
評価:B
C評価
4F 56秒7前後-1F 13秒2前後/馬なり
間隔が詰まっているため軽めの調整です。
馬なりで大きな問題なく動けており、状態そのものが悪いという印象ではありません。
ただし重賞で上位評価するには、もう少し明確な上昇材料が欲しかったところです。
キャリアが浅いうえに相手強化となるため、調教面から強く推す材料は少なめ。
低評価というより、今回の軽い調整から状態を判断するのが難しい馬と考えています。
軽めで状態維持。悪くはないものの、上位勢と比較すると強調材料に欠ける。
評価:C
C評価
5F 68秒5前後-1F 11秒9前後
3頭併せで追われ、併せ馬には先着。
的場サイドからも動きについて前向きなコメントが出ています。
終い11秒台まで伸ばした点は悪くありません。
一方で全体の動きや力強さまで含めると、今回の上位候補に比べてインパクトは一段落ちる印象です。
前走から距離が延びる今回は条件変化も大きく、追い切りだけで一変まで期待するのはやや難しいと判断しました。
併せ馬先着は評価できるが、重賞上位候補と比較するともう一段の迫力が欲しい。
評価:C
C評価
6F 85秒1前後-1F 13秒2前後
長めから時計を出しており、しっかり調教を行ってきたこと自体は評価できます。
ただ、終いを促されてからの反応にはもう少し鋭さが欲しいところ。
現状では追い切りによる大幅な変化までは感じません。
今回の札幌2歳Sは能力の高そうな新馬勝ち馬が複数存在するため、重賞で上位争いするには前走以上のパフォーマンスが必要です。
乗り込み量は確保。ただし動きから大きな上積みを感じるまでには至らず。
評価:C
C評価
4F 57秒0前後-1F 14秒3前後/馬なり
最終追いはかなり軽め。
ローテーションを考慮すれば強い負荷を必要としない時期ですが、追い切りから積極的に買いたくなる材料も見つけにくい内容でした。
前走では勝負どころで外へ膨れるなど精神的な若さを見せており、今回重要なのは身体面以上に集中してレースができるかでしょう。
状態が悪いという評価ではありませんが、重賞で一気に相手が強くなることを考えると調教評価は控えめとしました。
軽めの調整で状態判断は難しい。精神面を含め、実戦でどこまで変われるか。
評価:C
追い切りから最も買いたい馬は?
1位 ショウナンガレオン
今回の追い切りだけで選ぶなら、最上位はショウナンガレオンです。
1週前にしっかり負荷をかけ、最終追いでは余力を残して折り合いと反応を確認。
しかも馬なりのままラスト1F11秒3前後まで加速しています。
調教を強くやらなければ動けないのではなく、馬自身が自然にスピードを上げている点を高く評価しました。
新馬戦のレコード勝ちによって人気を集めそうですが、少なくとも追い切りから人気馬を嫌う材料はほとんどありません。
2位 ノヴァヴェローチェ
ショウナンガレオンとの差は小さいです。
古馬オープン馬を大きく追走しながら最後まで余力を残した内容は非常に優秀。
札幌1800mをすでに勝っている点まで考えれば、実戦条件への適性はこちらの方が確認しやすいとも言えます。
父エフフォーリアの産駒という点でも注目度が高く、今後のクラシック路線を考える意味でも興味深い一頭です。
3位 テンカタイヘイ
時計以上に動きと精神面を評価しました。
落ち着きがありながら活気もあり、丹内祐次騎手が操縦性を評価しているのは2歳重賞では大きな材料です。
函館の重馬場を差し切った実績から、荒れた札幌芝になっても対応できる可能性があります。
馬場が悪化するようなら、さらに評価を上げたい存在です。
4位 コスモハナミズキ
穴候補として気になるのはこちらです。
1週前に感じられた硬さが改善し、最終追いでは本来の動きに戻ってきました。
札幌1800mの実戦経験があり、前走コスモス賞3着。
追い切りだけでなく経験値という点でも、新馬戦を勝ったばかりの馬とは違った強みがあります。
追い切り評価と能力評価は分けて考えたい
ここで注意したいのが、追い切り評価が高い馬=そのまま能力順ではないということです。
今回の札幌2歳Sは、ショウナンガレオンやノヴァヴェローチェのように初戦から高い能力を見せた馬がいる一方、未勝利馬やキャリアの浅い馬も多く登録しています。
追い切りはあくまで「現在どの程度力を出せる状態にあるのか」を判断する材料。
最終予想では、
- 前走のレース内容
- 血統と札幌芝1800m適性
- 枠順
- 当日の馬場状態
- パドックでのテンション
- 人気とオッズ
まで合わせて判断したいところです。
開催終盤の札幌芝だけに、良馬場でも内側が荒れて外差し傾向が強まる可能性があります。
さらに雨が残れば、単純なスピード能力より洋芝で長く脚を使えるタイプが浮上します。
枠順と当日の馬場を確認してから、追い切り評価を最終予想へつなげたいレースです。
札幌2歳S 2026 最終追い切り診断まとめ
| 順位 | 馬名 | 評価 |
|---|---|---|
| 1位 | ショウナンガレオン | S |
| 2位 | ノヴァヴェローチェ | A |
| 3位 | テンカタイヘイ | A |
| 4位 | コスモハナミズキ | A |
| 5位 | アオイゲート | B |
| 6位 | デザートスピリット | B |
S評価はショウナンガレオン。
時計、余力、1週前からの調整過程まで含めて最も完成度の高い追い切りだったと判断しました。
一方、ノヴァヴェローチェも古馬オープン馬を追走した内容は非常に優秀で、両馬の状態面に大きな差はありません。
そして面白いのがテンカタイヘイとコスモハナミズキ。
テンカタイヘイは精神面を含めた完成度、コスモハナミズキは1週前からの状態上昇が目立っています。
現時点では、
ショウナンガレオン、ノヴァヴェローチェが追い切りの中心。
そこへテンカタイヘイ、コスモハナミズキが続くという評価です。
最終的な本命については、枠順と当日の札幌芝の状態まで確認して判断したいと思います。
◎ S評価:ショウナンガレオン
○ A評価:ノヴァヴェローチェ
▲ A評価:テンカタイヘイ
☆ A評価:コスモハナミズキ
※本記事は公開されている調教時計・関係者コメント・レース内容などをもとに独自に評価したものです。追い切り評価は競走結果を保証するものではありません。馬券購入は無理のない範囲でお楽しみください。
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