『ファイナルファンタジー レゾナンス』は昔のFFを取り戻す作品?HD-2D×ターン制にスクエニの狙いを見る

RPG

2026年10月22日、スクウェア・エニックスから
『FINAL FANTASY RESONANCE(ファイナルファンタジー レゾナンス)』
が発売されます。

近年の『FINAL FANTASY XVI』や『FINAL FANTASY VII REMAKE』シリーズが、
リアルな3Dグラフィックやアクション性の高い戦闘を追求してきたのに対して、
本作が掲げる方向性はかなり異なります。

HD-2D、ターン制コマンドバトル、ジョブ、クリスタル、幻獣、チョコボ、飛空艇。
公式が打ち出しているのは、まさに往年のFFを思わせる要素です。
『レゾナンス』は単なる懐古作品なのか。
それとも、現在のFFとは別方向からシリーズの可能性を広げようとしているのでしょうか。
今回は発表されている情報から、その狙いを考えてみます。

この記事について
2026年8月19日時点で発表されている公式情報を基にしています。
ゲーム内容については公式発表、スクウェア・エニックスの戦略については公開情報を基にした筆者の考察を含みます。
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ファイナルファンタジー レゾナンスとは?

『FINAL FANTASY RESONANCE』は、
「もし、『FINAL FANTASY』がドットのまま進化を遂げていたら」というコンセプトで開発されているRPGです。

シリーズとして初めてHD-2Dを本格採用し、
ドットキャラクターと立体感のある背景、光や影、エフェクトなどを組み合わせています。

さらにイベントシーンでは、3DCGをピクセル化して表現する
「シネマティックピクセル」も採用。
単純に昔のドット絵を再現するのではなく、
「現代の技術でドットFFを作ったらどうなるのか」というアプローチになっています。

発売日 2026年10月22日
※Steam版は10月23日予定
ジャンル RPG
対応機種 PS5 / Nintendo Switch 2 / Nintendo Switch / Xbox Series X|S / Windows / Steam
通常版価格 7,678円(税込)
主な特徴 HD-2D / ターン制コマンドバトル / ジョブ / ビジョン / 幻獣 / 飛空艇

完全新作?それともFFBEのリメイク?

『レゾナンス』を理解するうえで、少し分かりにくいのがこの部分です。

スクウェア・エニックスは本作を「完全新作RPG」と位置付けています。
しかし、物語についてはスマートフォン向けRPG
『FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS(FFBE)』の1stシーズン
がベースになっています。

主人公のレインやラスウェル、フィーナなどもFFBEから引き継がれています。

これだけ聞くと「FFBEをHD-2Dにしたリメイクでは?」と思うかもしれません。
ただし公式説明では、コンシューマー向けに
セリフ、プロット、ビジュアル、ゲームシステムなどを根本から再制作・再構築
しているとされています。

ポイント

「完全に新しい世界・キャラクターのFF」という意味での完全新作ではなく、
FFBEの物語と世界を素材にしながら、
家庭用RPGとして大幅に作り直した作品と考えるのが最も分かりやすそうです。

これはむしろ興味深い試みです。
スマートフォン向けゲームとして作られた物語を、
買い切り型の家庭用RPGとして再構成することで、
当時FFBEを遊んでいなかった層にも届けられるからです。

一番大きいのは「ターン制コマンドバトル」の復活

『レゾナンス』で特に注目したいのが、
ターン制コマンドバトルを前面に押し出していることです。

もちろん、昔のFFの戦闘システムをそのまま復刻するわけではありません。
公式も「より戦略的に、より爽快に進化したターン制コマンドバトル」と説明しています。

それでも、近年の大作FFとは明らかに方向性が違います。

  • 自分でコマンドを選択する
  • パーティ全体の役割を考える
  • ジョブやアビリティを組み合わせる
  • 敵に応じて戦術を変える
  • 幻獣やビジョンを使うタイミングを考える

アクションRPGではプレイヤー自身の反応速度や操作技術が重要になりますが、
コマンドRPGでは「何を選択するか」という部分に比重を置けます。

どちらが優れているという話ではありません。
重要なのは、同じFFというシリーズの中で、まったく違う遊び方を用意できることです。

ジョブ・幻獣・飛空艇――あえて「FFらしさ」を詰め込んでいる

『レゾナンス』には、昔からシリーズを遊んできた人なら
「これぞFF」と感じやすい要素が意識的に盛り込まれています。

進化したジョブシステム

キャラクターの育成や役割を自分で考える、FFを代表するシステムのひとつ。
コマンドバトルとの組み合わせによって育成と戦略の両方を楽しめそうです。

幻獣

FFシリーズではおなじみの召喚獣も登場。
単なる派手な演出だけではなく、戦局を変える存在として用意されています。

チョコボと飛空艇

チョコボに乗り、やがて飛空艇を手に入れて世界を巡る。
「行けなかった場所へ行けるようになる」という昔のRPGらしい冒険感も重視されています。

クリスタルを巡る物語

FF初期作品を象徴する「クリスタル」も物語の中心に置かれています。
ビジュアルだけでなく、世界観そのものから原点を意識していることが分かります。

これらを並べてみると、『レゾナンス』が偶然昔のFFに似たのではなく、
意図的に「FFを遊んでいる感覚」を再構成しようとしている
ことが見えてきます。

歴代FF主人公が「ビジョン」として登場

一方で、『レゾナンス』は昔のFFをそのまま再現するだけの作品でもありません。

特徴的なのが、英雄たちの想いの結晶
「ビジョン」というシステムです。

現時点では、ウォーリア オブ ライト、セシル、バッツ、ティナ、クラウド、
スコール、ジタン、ティーダ、シャントット、ヤ・シュトラなど、
歴代FFのキャラクターがビジョンとして登場することが明らかになっています。

ビジョンを装備して共鳴することで必殺技を発動するなど、
歴代作品とのつながりがゲームシステムそのものに組み込まれています。

ここは評価が分かれる可能性もあります。
歴代キャラクターの登場はシリーズファンには魅力ですが、
あまり前面に出しすぎれば「新しいFFの物語」という印象が弱くなるからです。
本編のレインたちの物語と、歴代FF要素をどこまで自然に両立できるかは注目したいポイントです。

なぜ今、スクエニはHD-2DのFFを作るのか

ここからは公式発表そのものではなく、公開されている内容を見たうえでの考察です。

私が興味深いと感じるのは、
スクウェア・エニックスが今になって
「ドットのまま進化したFF」
を正面から商品化したことです。

FFシリーズは長い歴史の中で、常に新しい映像表現やゲームシステムに挑戦してきました。
3D化、リアルタイム表現、巨大なフィールド、そしてアクション性の強化。
FF16やFF7リメイクシリーズも、その延長線上にある作品だと思います。

ただし、FFのファン全員が同じ方向性を求めているわけではありません。

「最新技術を使った大作FFを遊びたい」という人がいる一方で、
「パーティを編成してコマンドを選び、ジョブを育てながら世界を冒険したい」
という層も当然存在します。

レゾナンスの重要な意味

「FFを昔に戻す」のではなく、
現代型の大作FFとは別に、クラシック型FFというもう一本の方向性を成立させられるか
を試している作品なのではないでしょうか。

HD-2DはFFと非常に相性が良い

そのための表現方法としてHD-2Dはかなり理にかなっています。

完全な昔風の2Dドットゲームにすれば、どうしても見た目の古さを感じる人が出てきます。
反対に、すべてを高精細な3DCGにすれば、
開発規模やコストは大きくなりやすく、往年のFFとはまったく違う作品になります。

HD-2Dなら、
ドット絵が持つ想像の余地を残しながら、光・奥行き・演出は現代的にできる。

FF4、FF5、FF6などの2D時代を知っている人には懐かしく、
当時を知らない人には新しいビジュアル表現として見せることができます。

スクウェア・エニックス自身が
「もしFINAL FANTASYがドットのまま進化していたら」と表現しているのも象徴的です。

FF16やFF7リメイク路線を否定する作品ではない

『レゾナンス』について語るとき、
「やはりFFはターン制に戻るべきだった」
という話になりがちです。

ただ、私はそこまで単純な話ではないと思います。

FF7リメイクシリーズのような大規模3D作品だからこそ実現できる体験もありますし、
FF16のようにアクションへ大きく踏み込んだから生まれた遊びもあります。

問題は「どちらが本物のFFなのか」ではありません。


FFというブランドの強みは、本来ひとつのゲームシステムに固定されていないことです。

大作アクションRPGも作れる。
HD-2DのコマンドRPGも作れる。
MMOもシミュレーションRPGも作れる。
この幅の広さこそ、長く続いてきたFFシリーズの強みとも言えます。

『レゾナンス』が成功すれば、
メインナンバリングとは別に
「クラシックFFを現代技術で作るシリーズ」
が継続していく可能性も考えられます。

実はFFBEベースなのは弱点にも強みにもなる

個人的に、本作最大の不安材料でもあり、同時に興味深いところでもあるのがFFBEとの関係です。

「新しい家庭用FF」と聞いて期待した人の中には、
FFBEの物語がベースだと知って少し肩透かしに感じる人もいるかもしれません。

一方で、最初から世界観やキャラクター、シナリオの土台が存在するため、
開発側はそれを家庭用RPGとしてどう磨き直すかに力を使えます。

スマホ向け作品特有の構造を取り除き、
一本のRPGとしてテンポや成長システム、探索、演出を再設計できれば、
元作品を遊んでいない人にとっては実質的に新しいFFとして楽しめるでしょう。

最終的な評価を左右するのは、
「FFBEを知っていなくても一本の家庭用RPGとして完成しているか」
だと思います。

レゾナンスが成功するとFFの未来が面白くなる

私が『レゾナンス』で最も期待しているのは、
この作品単体の売上だけではありません。

HD-2DのFFに十分な需要があると分かれば、
スクウェア・エニックスが今後さらにこの方向へ展開する理由になります。

  • HD-2Dを使った新しいFF
  • 過去作品を大胆に再構築した作品
  • ターン制・ジョブ中心のFF
  • 中規模開発だから実現できる実験的なFF
  • メインナンバリングとは違う方向性のシリーズ展開

こうした可能性が広がれば、
FFは「最新ナンバリングが数年に一度出るシリーズ」だけではなく、
もっと多様な形で新作を出せるブランドになります。

大規模なAAA作品だけに頼らず、
アイデアやゲームシステムを重視したFFが並行して存在する。
それはシリーズにとって悪いことではないはずです。

どんな人に向いていそう?

特に相性が良さそうなのはこんな人

  • 昔のFFが好きだった
  • FF4~FF10前後のRPGが好き
  • アクションよりコマンドRPGが好き
  • ジョブやパーティ編成を考えるのが好き
  • HD-2D作品が好き
  • チョコボや飛空艇で世界を冒険したい
  • 近年のFFとは違うタイプの作品を遊びたい

逆に、FF16のような高速アクションや、
フォトリアルな大作RPGを求めている人には方向性がかなり違います。

ただ、その違いこそが『レゾナンス』の存在意義でしょう。

まとめ|昔に戻るのではなく「もう一つのFF」を作ろうとしている

『FINAL FANTASY RESONANCE』を見ていると、
「昔のFFが帰ってきた」と言いたくなります。

HD-2D、ターン制コマンド、ジョブ、クリスタル、幻獣、チョコボ、飛空艇。
確かに、その構成には往年のFFを思わせるものが数多くあります。

しかし、本当に重要なのは昔に戻ることではないのかもしれません。


「昔のFFが持っていた面白さを、2026年のゲームとしてどう進化させるか」。

それが『レゾナンス』の挑戦なのでしょう。

FF16やFF7リメイクシリーズのような大作路線を続けながら、
その横にHD-2DのコマンドRPGという別のFFが存在する。
もし両方が成立するなら、FFシリーズの選択肢はむしろ今まで以上に広がります。


『レゾナンス』は「FFはアクションか、コマンドか」という議論への答えになる作品ではなく、
「両方あっていい」という新しい選択肢になるのかもしれません。

2026年10月22日の発売後、
プレイヤーがこの「ドットのまま進化したFF」をどう評価するのか。
本作の結果は、今後のFINAL FANTASYシリーズを考えるうえでも非常に興味深いものになりそうです。

参考・公式情報

※ゲーム内容・発売情報は2026年8月19日時点。今後変更・追加される可能性があります。

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