ノーティドッグは大丈夫?PS5世代で完全新作ゼロ、Intergalacticに賭ける戦略を考える

PS5特集・まとめ

『アンチャーテッド』『The Last of Us』を生み出し、
PlayStationを代表する開発スタジオのひとつとなったNaughty Dog(ノーティドッグ)

ところがPS5が発売されてから長い時間が経ったにもかかわらず、
2026年8月時点でPS5世代向けの完全新作はまだ発売されていません。

リメイクやリマスターは発売されているものの、
次の完全新作となる『Intergalactic: The Heretic Prophet』はいまだ発売日未定。
個人的には「世界トップクラスのスタジオとしては、少し新作の間隔が空きすぎているのでは?」と感じています。

この記事のポイント

Naughty Dogが危機的な状況にあると断定する材料はありません。
一方で、完全新作の空白期間が長くなっていること、
そして実績のある『The Last of Us』ではなく大型新規IP『Intergalactic』に挑戦していることは、
PlayStationファンとして気になるところです。

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PS5世代のNaughty Dogは本当に「新作ゼロ」なのか?

最初に誤解のないよう整理しておきます。

Naughty DogはPS5で何も発売していないわけではありません。

作品・出来事 位置付け
The Last of Us Part II(2020年) PS4向け完全新作
The Last of Us Part I(2022年) 初代作品のPS5向けフルリメイク
The Last of Us Part II Remastered(2024年) PS5向けリマスター+新モード
Intergalactic: The Heretic Prophet PS5向け完全新作・現在開発中

つまり、ここでいう「新作ゼロ」とは、
PS5世代でNaughty Dogが完全新規の大型ゲームをまだ発売していない
という意味です。

『The Last of Us Part II』が発売されたのは2020年。
PS5発売前のPS4タイトルでした。

Naughty DogクラスのスタジオともなればAAA作品に長い開発期間が必要なのは当然ですが、
一人のゲームファンとして見ると、この空白期間はかなり長く感じます。

大きかった『The Last of Us Online』の開発中止

Naughty DogのPS5世代を考えるうえで無視できないのが、
大型マルチプレイ作品として開発されていた『The Last of Us Online』です。

Naughty Dogは2023年12月、このプロジェクトの開発中止を正式に発表しました。

スタジオ側の説明によると、大規模なオンラインゲームを発売して継続的に運営するためには、
発売後も長期間にわたって多くのリソースを投入する必要があり、
その結果、今後のシングルプレイヤー作品の制作にも大きく影響することが分かったとしています。

ここは重要

オンライン版を中止したこと自体を単純な「失敗」と見るべきではないでしょう。
むしろ、ライブサービス型スタジオになるのか、
従来通りストーリー重視のシングルプレイヤー作品を作り続けるのかという大きな選択で、
Naughty Dogは後者を選びました。

開発中止を発表した際には、
複数の野心的な新しいシングルプレイヤーゲームを進めていることも明らかにしています。

この判断には個人的にも賛成です。
Naughty Dogに期待しているのは、
長期間ログインして課金し続けるオンラインゲームというより、
『アンチャーテッド』や『The Last of Us』のような濃密な一人用ゲームだからです。

次の勝負作が『Intergalactic: The Heretic Prophet』

そしてNaughty Dogが次の完全新作として選んだのが、
『Intergalactic: The Heretic Prophet』です。

本作は『The Last of Us』でも『アンチャーテッド』でもない完全新規IP。
Naughty Dogによれば2020年から開発されており、
PS5向け作品として正式発表されています。

舞台は数千年後の未来。
主人公は賞金稼ぎのJordan A. Munで、
長期間外部との交信が途絶えている惑星Sempiriaからの脱出を目指します。

Naughty Dogが得意としてきた現代的・現実的な世界観から一転して、
本格的なSFへ挑戦することになります。

新しい作品を作ろうとする姿勢そのものは楽しみです。
『The Last of Us』もかつては新規IPだったわけですから、
新しいシリーズに挑戦しなければ次の代表作は生まれません。

ただし、ヒットする保証がないのも新規IPの難しいところです。

Intergalacticは成功するのか?現時点では誰にも分からない

『Intergalactic』については、まだゲーム内容の全貌が見えていません。
その段階で「成功する」「失敗する」と決めつけるのは早すぎます。

一方で、新規IPには既存シリーズにはない難しさがあります。

① キャラクターをゼロから好きになってもらう必要がある

ジョエル、エリー、ネイサン・ドレイクのような既存の人気キャラクターを使えません。

② 世界観そのものを理解してもらう必要がある

SF世界、惑星、文明、敵、宗教観などを一からプレイヤーへ伝える必要があります。

③ Naughty Dog作品として期待値が非常に高い

長い開発期間を経て登場する作品だけに、
「普通に面白い」だけでは物足りないと感じるファンも出てくるでしょう。

逆に言えば、ここで成功すれば大きい。

Naughty Dogは『アンチャーテッド』『The Last of Us』に続く
第3の大型ブランドを手に入れることになります。

かなりリスクのある挑戦ですが、
成功した場合のリターンも大きい戦略です。

ただ、The Last of Usという強いIPをもっと使ってもいいのでは?

ここで個人的に少しもったいないと感じるのが、
『The Last of Us』という世界観の使い方です。

『The Last of Us』という作品は、
必ずしもジョエルとエリーだけで成り立っているわけではありません。

感染によって文明が崩壊した世界。
FEDRA、ファイアフライ、各地の生存者集団。
都市によって異なる社会やルール。

この設定そのものが非常に強いため、
主人公も場所も時代も変えられます。

例えばこんなThe Last of Usも成立しそうです

  • 感染発生直後を描く完全新規主人公の物語
  • FEDRA兵士側から描くストーリー
  • ファイアフライ側を主人公にした作品
  • ニューヨークなど別の米国都市を舞台にする
  • アメリカ以外の国が感染後どうなったのかを描く
  • ジョエルやエリーとは全く接点のない生存者の物語

『The Last of Us Part III』としてエリーの物語を無理に続けなくてもいいと思います。

世界観だけを共有し、
「別の場所で生きていた別の人々」を描くアンソロジー形式なら、
本編の物語を壊すことなくシリーズを広げられるはずです。

スピンオフなら「Part III問題」からも距離を置ける

『The Last of Us Part III』については今でも期待しているファンが多いと思います。

しかし2026年8月時点で、
Naughty Dogから『The Last of Us Part III』の正式発表はありません。

そして本編の続きを作る場合、
『Part II』までの出来事を受け継がなければならないため、
ストーリー上の制約もかなり大きくなります。

それなら「Part III」にこだわらず、
世界観を共有するスピンオフを作る方法もあるのではないでしょうか。

個人的には、The Last of Usを「エリーの物語」だけで終わらせる必要はないと思っています。
感染後の世界そのものをひとつの巨大な舞台として使えば、
長く展開できるIPになる可能性があります。

なぜNaughty Dogは毎年のようにシリーズを展開しないのか

もちろん、これはプレイヤー側から見た話です。

Naughty DogにはNaughty Dogなりの作品作りがあります。
同じIPを短期間で次々と発売するタイプのスタジオではありません。

『The Last of Us』の世界観が人気だからといって、
年々スピンオフを増やしていけば、
シリーズそのものが消耗してしまう危険もあります。

また、Naughty Dog作品はキャラクターの演技、
モーション、シナリオ、グラフィック、演出まで非常に作り込まれているため、
短期間で大量生産するシリーズとは根本的に開発思想が違うのでしょう。

つまり、
「The Last of Usなら売れるのだから、もっと作ればいい」
というほど単純な話ではありません。

それでも完全新作の間隔は長くなりすぎた

それを踏まえても、
PS5世代におけるNaughty Dogの完全新作の少なさは気になります。

PS3時代には『アンチャーテッド』シリーズと初代『The Last of Us』、
PS4時代には『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』
『アンチャーテッド 古代神の秘宝』
『The Last of Us Part II』などが登場しました。

それと比べるとPS5世代では、
既存作品のリメイク・リマスターが中心になっています。

PS5を購入したNaughty Dogファンからすれば、
「そろそろ完全に新しいゲームを遊びたい」
と感じるのは自然ではないでしょうか。

Intergalacticは発売日未定、2026年発売も期待しにくい

『Intergalactic: The Heretic Prophet』はPS5向けとして正式発表されていますが、
2026年8月時点でPlayStation公式サイトの発売日は「未定」です。

また、海外では複数の著名ゲームジャーナリストから
「2026年には発売されない」との情報も報じられています。

これはSony Interactive EntertainmentやNaughty Dogによる正式な発売時期発表ではないため、
2027年発売と断定することはできません。

ただ、2020年から開発している作品であることを考えると、
AAAゲームの開発規模がいかに大きくなっているかを象徴する作品にも見えます。

実はIntergalactic以外にも「もう1本」動いている

ただし、Naughty Dogの将来が『Intergalactic』一本だけにかかっているわけではありません。

Neil Druckmann氏は2025年、
Naughty Dog内で『Intergalactic』とは別のゲームも制作されていることを明らかにしました。

Druckmann氏は『Intergalactic』ではクリエイティブディレクターを務めていますが、
もう一方のゲームではプロデューサーに近い立場から別チームをサポートしていると説明しています。

現時点ではそのタイトルも内容も正式発表されていません。

ここは噂と正式情報を分けたい

「The Last of Us Part IIIではないか」
「アンチャーテッド関連作品ではないか」
といった予想はありますが、いずれも正式発表ではありません。
未発表ゲームが存在していることと、その正体がThe Last of Usやアンチャーテッドであることは別の話です。

もしIntergalacticが成功すればNaughty Dogはさらに強くなる

ここまで読むと『Intergalactic』への投資を否定しているように見えるかもしれませんが、
私は新規IPへの挑戦そのものには期待しています。

Naughty Dogがいつまでも
『アンチャーテッド』と『The Last of Us』だけを作り続けるのも、
長期的には健全ではありません。

『Intergalactic』が成功すれば、
Naughty Dogは3つ目の強力なブランドを手に入れられます。

アンチャーテッド:冒険アクション

The Last of Us:終末世界+人間ドラマ

Intergalactic:SF世界の新規シリーズ

この3本柱が成立すれば、
PlayStation Studiosにとっても非常に大きな戦力になります。

逆にIntergalacticが苦戦した場合は?

気になるのはこちらです。

これだけ長い時間をかけた大型作品が市場で十分な支持を得られなかった場合、
スタジオにもPlayStationにも小さくない痛手になるでしょう。

AAAゲームは開発期間が長期化しているため、
「次の作品ですぐ取り返す」ということも難しくなっています。

そう考えると、
新規IPだけに挑戦するのではなく、
『The Last of Us』のような既に支持されているIPを別ラインで活用する戦略にも魅力を感じます。

完全な『Part III』でなくても、
10~20時間程度の独立したスピンオフ作品があれば十分面白い。

『アンチャーテッド 古代神の秘宝』のように、
本編とは異なる主人公を使った比較的独立性の高い作品は、
Naughty Dog自身も過去に経験しています。

「新しいもの」と「人気IP」の両方を作ってほしい

個人的に理想なのは、
『Intergalactic』をやめて『The Last of Us』だけを作ることではありません。

新規IPに挑戦しながら、既存の人気IPも適度に展開していく。

これができれば、Naughty Dogの作品を待っているファンにとっても、
PlayStationにとってもかなり魅力的なラインナップになると思います。

特に『The Last of Us』は、
主人公を変えても成立するだけの強い世界観があります。

エリーの続きを無理に描かなくても、
感染後の世界のどこかでは別の人間たちが生き、
戦い、コミュニティを作っている。

そこには、まだ描かれていない物語がいくらでもあるはずです。

まとめ|Naughty Dogは大丈夫?答えはまだ分からない

  • PS5ではリメイク・リマスターを発売しているが、完全新作はまだ発売されていない
  • 大型オンライン作品『The Last of Us Online』は2023年に開発中止
  • 次の完全新作『Intergalactic』は2020年から開発中
  • 公式の発売日は2026年8月時点でも未定
  • Intergalacticとは別の未発表ゲームも制作されている
  • The Last of Us Part IIIは現時点では正式発表されていない
  • The Last of Usは主人公や舞台を変えたスピンオフ展開とも相性が良さそう

「Naughty Dogは大丈夫なのか?」という問いに対して、
現時点で危ないと結論付けるのは早いでしょう。

『Intergalactic』が大ヒットすれば、
長い開発期間も新規IPへの挑戦も結果的には正解だったことになります。

ただ、PS5世代で完全新作を遊べない期間がここまで長くなったことに、
一人のPlayStationファンとして物足りなさを感じるのも事実です。

『Intergalactic』で新しい世界を見せながら、
『The Last of Us』や『アンチャーテッド』のような人気IPも何らかの形で生かしていく。

Naughty Dogの次の数年がどうなるのか。
PS5世代の評価を大きく左右するのは、
これから発売される作品なのかもしれません。

参考・公式情報

※記事内容は2026年8月19日時点で確認できる公式情報・報道をもとに構成しています。
未発表タイトルや発売時期に関する情報は今後変更される可能性があります。

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