2026年10月24日(土)|東京芝1600m・GⅢ
アルテミスステークス2026考察|名牝の娘とコントレイル産駒が激突!血統・前走・展開から有力馬を分析
血統分析
過去10年データ
出走予定馬
2027年の牝馬クラシックを占う重要な一戦、アルテミスステークス。今年は名牝リスグラシューの娘リスグロワール、三冠馬コントレイルの産駒シティオブドリーム、良血馬プルヴィナルなど、将来が楽しみな2歳牝馬が顔をそろえる。
なかでもリスグロワールは、母が2016年に制したアルテミスステークスで、10年越しの母子制覇を狙う。
一方、シティオブドリームは牡馬相手のオープン競走で好走した実績があり、新馬戦を快勝した馬たちにとって手強い存在だ。
今回は各馬の血統、前走内容、東京芝1600mへの適性、過去10年の傾向を整理し、現時点での注目馬を考察していく。
アルテミスステークス2026の開催概要
※2026年10月19日時点。登録馬は出走確定馬ではありません。枠順・騎手・馬場状態などは確定情報を確認してください。
アルテミスステークスは、12月の阪神ジュベナイルフィリーズ、さらには翌年の桜花賞やオークスを目指す素質馬が集まる重要な重賞だ。
過去にはリスグラシューやチェルヴィニアなど、後にGⅠの舞台で活躍する名牝がこのレースを勝っている。
すでにオープンクラスで力を試した馬と、新馬戦で大きな可能性を示した馬が激突する。現時点の完成度と将来性を分けて評価したい一戦だ。
過去10年のデータから見える好走条件
2番人気の3着内率は驚異の90%
まず注目したいのが、過去10年の人気別成績だ。
| 単勝人気 | 勝利数 | 勝率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|
| 1番人気 | 4勝 | 40.0% | 50.0% |
| 2番人気 | 2勝 | 20.0% | 90.0% |
| 3番人気 | 2勝 | 20.0% | 40.0% |
| 4番人気 | 0勝 | 0% | 20.0% |
| 5番人気 | 0勝 | 0% | 30.0% |
出典:JRA公式「2026年アルテミスステークス データ分析」。集計対象は2016~2025年。
2番人気は過去10年で10頭中9頭が3着以内。1番人気の3着内率50%を大きく上回る。
この数字だけで馬券を決めることはできないが、1番人気に支持された良血馬だけでなく、実績やレース内容を評価された対抗候補にも目を向けたい。
過去10年の勝ち馬はすべて前走1着
前走1着:10勝・2着9回・3着5回
前走2着以下:0勝・2着1回・3着5回
過去10年では、優勝馬はすべて前走を勝っていた。また、前走1着で好走した馬は、いずれもキャリア2戦以内だった。
このデータではリスグロワールやプルヴィナルなど、新馬戦を勝って臨む馬が有利な傾向にある。
ただし、前走2着以下から馬券圏内に入った馬もいる。前走の野路菊ステークスで2着だったシティオブドリームも、内容を見ずに評価を下げるべきではない。
前走1800m組が6勝を挙げる
| 前走距離 | 勝利数 | 勝率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|
| 1600m未満 | 0勝 | 0% | 11.1% |
| 1600m | 4勝 | 5.8% | 26.1% |
| 1600m超 | 6勝 | 20.7% | 31.0% |
距離短縮組が優秀で、特に前走芝1800mだった馬は過去10年で6勝。1800mで折り合い、最後まで脚を使える馬が、東京マイルへの短縮で持ち味を発揮してきた。
今回の登録馬では、リスグロワール、プルヴィナル、ピコベリー、ホウオウプレマがこのパターンに該当する。
前走勝利・キャリアの浅さ・1800mからの距離短縮は、今年も重視したい条件。ただし、過去の傾向は能力を保証するものではなく、相手関係やレース内容との比較が必要だ。
東京芝1600mの特徴と今年の馬場
長い直線だけでなく、位置取りも重要
東京競馬場の芝コースは、最後の直線が525.9m。直線前半には上り坂があり、坂を越えてからもゴールまで距離が残る。
瞬発力に加えて、長くスピードを維持できる能力が求められるコースだ。
一方で、直線が長いからといって必ず差し馬が有利になるわけではない。特に2歳牝馬戦でペースが落ち着くと、好位で脚をためた馬が先に抜け出す展開も十分に考えられる。
2026年はAコース使用予定
JRA公表の馬場概要では、第4回東京競馬の前9日間はAコースを使用する予定となっている。アルテミスステークスは開催8日目に当たる。
内側の芝の傷み、当日の時計の出方、先行馬の残り方を確認したい。
現時点では、末脚の絶対値に加えて、好位を取る能力と折り合いを重視する。
アルテミスステークス2026 有力馬を徹底分析
今年の中心候補として注目したいのは、リスグロワール、シティオブドリーム、プルヴィナルの3頭。
いずれも魅力的な血統背景を持つが、これまでのレースで示した強みは異なる。
母子制覇の期待
前走1800m
リスグロワール|名牝リスグラシューの娘が挑む10年越しの母子制覇
母:リスグラシュー
厩舎:矢作芳人厩舎
新馬戦は出遅れを挽回して勝利
9月6日の阪神芝1800mでデビュー。スタートで出遅れたものの、二の脚でポジションを回復し、道中は好位の内で折り合った。
直線では一時的に進路が開くのを待つ場面があったが、スペースができると鋭く加速。最後はハートノートとの追い比べを制し、1馬身差で初勝利を挙げた。
上がり3ハロンは32秒7。初戦から優秀な瞬発力を披露しただけでなく、スタートの不利をカバーして好位で競馬ができた点も評価したい。
サートゥルナーリア×リスグラシューの魅力
母リスグラシューは国内外でGⅠ・4勝を挙げた名牝。2016年のアルテミスステークスを勝ち、その後も高いレベルで活躍を続けた。
父サートゥルナーリアは、皐月賞などを制した一流馬。父の持つスピードと瞬発力に、母の持続力や成長力が加われば、マイルから中距離まで幅広い可能性を感じさせる。
ただし、血統から将来の成長を断定することはできない。今回の舞台でどこまで能力を発揮するかに注目したい。
東京マイルへの適性
阪神外回りで速い上がりを使っており、東京の長い直線も歓迎できそうだ。さらに、前走1800mからの距離短縮は過去の好走傾向にも合致する。
初戦で見せた反応の速さと加速性能は大きな魅力。単なる追い込み馬ではなく、好位で脚をためる競馬ができたことを評価したい。
新馬戦ではゲートで後手を踏んだ。東京マイルの重賞で再び出遅れると、位置取りが厳しくなる可能性がある。また、初戦がスローペースだった点も考慮したい。
現時点では素質面で最上位候補。母が勝った舞台でどのような走りを見せるのか、非常に楽しみな1頭だ。
コントレイル産駒
オープン2着
シティオブドリーム|牡馬相手の実績と自在性が武器
母:ビューティフルストリート
厩舎:昆貢厩舎
野路菊ステークスで見せた実戦能力
8月16日の札幌芝1800mで新馬勝ち。初戦は先手を取って逃げ切り、レースを自ら作る形で勝利した。
続く9月19日の野路菊ステークスでは、阪神芝1600mで牡馬を相手に2着。勝ち馬ブラッドバローズから1馬身1/4差だった。
今回は3番手付近で運び、直線では上がり32秒8を記録。勝利には届かなかったものの、初戦とは異なる形で速い脚を使えたことは収穫だった。
同レースで1番人気だったジーティーサクラにも先着しており、メンバーレベルの観点でも評価できる内容といえる。
逃げても控えても競馬ができる
この馬の大きな強みは、初戦の逃げ切りと2戦目の好位差しを経験していることだ。
まだ2歳の段階で複数のレース運びに対応しており、展開に左右されにくいタイプへ成長する可能性がある。
東京芝1600mでも無理に後方へ下げず、好位で脚をためられればチャンスは広がる。
コントレイル産駒としての注目度
父コントレイルは無敗で三冠を達成した名馬。産駒が世代重賞でどのような成績を残していくのかは、2027年クラシック戦線を考えるうえでも重要なテーマだ。
シティオブドリームは早い段階からオープン競走で好走しており、父の産駒を代表する存在へ成長する可能性を秘めている。
重賞初挑戦馬が多い中で、すでに牡馬相手のオープン戦を経験している点は強み。現時点の実績とレース経験では高く評価したい。
前走2着という点は過去の優勝馬の傾向と一致しない。また、札幌で逃げ、阪神で控えた経験があるとはいえ、東京の長い直線でさらに強い末脚を持つ馬と競り合ったときの評価はこれからだ。
実績と自在性なら最上位クラス。リスグロワールとの初対決は、今回の大きな見どころとなる。
先行力
良血牝馬
プルヴィナル|母クルミナルの良血、完成度の高さに注目
母:クルミナル
母父:ディープインパクト
厩舎:栗田徹厩舎
好位から抜け出した中山の新馬戦
9月19日の中山芝1800mでデビュー。道中は3番手付近の好位を追走し、直線で抜け出して初勝利を挙げた。
上がり3ハロンは34秒4。リスグロワールの32秒7とは数字が異なるが、競馬場や当日のペースが違うため単純比較はできない。
この馬については、序盤から好位を取ってレースを組み立てられた点を評価したい。
母クルミナルの実績と血統背景
母クルミナルは桜花賞2着、オークス3着の実績を持つ。父モーリス、母父ディープインパクトという配合からも、スピードと中距離適性の両面が期待される。
ただし、父のイメージだけでパワー型と決めつけるべきではない。実戦でどのような加速を見せるかが重要になる。
展開次第では最大のライバルに
リスグロワールやシティオブドリームが互いを意識して仕掛けを待つ展開になれば、プルヴィナルの先行力が大きな武器となる。
今回も好位を確保し、直線で余力を残せるなら、末脚自慢の有力馬を相手に粘り込む場面も考えられる。
新馬戦で見せた競馬の上手さを評価。前走1800mからの距離短縮も好走データに合致するため、リスグロワールとシティオブドリームに劣らない注目馬と考えている。
まだ1戦しか経験しておらず、東京の長い直線で速い上がりを求められた際にどこまで対応できるかは未知数だ。
完成度と先行力が魅力。この3頭の中で、展開面の恩恵を最も受ける可能性があるのはプルヴィナルかもしれない。
ほかにも見逃せない注目馬がいる
上位3頭のほかにも、重賞で通用する可能性を感じさせる馬が登録している。特に1800mで勝ち上がった馬と、すでにマイルで勝利している馬は押さえておきたい。
ピコベリー
父モーリス
8月15日の新潟芝1800mで新馬勝ち。東京と同じ左回りで、直線の長い外回りコースを経験している点は魅力だ。
前走1800m組の好走データにも合致する。距離短縮への対応と、重賞のペースで脚をためられるかが鍵になる。
ホウオウプレマ
父キタサンブラック
母はホウオウピースフル、母父はオルフェーヴル。近親には有馬記念馬ブラストワンピースがいる。
札幌芝1800mの新馬戦では好位から差し切り勝ち。瞬発力だけでなく、立ち回りのうまさを示した。東京マイルでの追走力に注目したい。
ジーティーキャリー
父ブリックスアンドモルタル
東京芝1600mの新馬戦で2着。その後、中京芝1600mの未勝利戦を逃げ切って初勝利を挙げた。
初戦で東京マイルを経験している点は強み。今回もハナを主張するなら、展開全体を左右する重要な存在になる。
ファミーリエ
父キズナ/母父Galileo
8月23日の中京芝1400mで新馬勝ち。キズナとGalileoを組み合わせた血統背景にも注目したい。
今回は1400mから1600mへの距離延長。前走距離のデータでは強調しにくいが、新馬戦からどこまで成長しているかは楽しみだ。
マイル実績のあるサトノスプレマシーとマリアンデール
サトノスプレマシー:シルバーステート産駒。新潟芝1600mの未勝利戦を1分34秒1で勝利している。初戦5着からの巻き返しを果たしており、経験を積んで良化した点を評価したい。
マリアンデール:こちらもシルバーステート産駒。阪神芝1600mの未勝利戦で1分34秒3を記録して勝利。マイルでの実戦経験は強みとなる。
2頭とも現時点では上位候補に次ぐ評価だが、人気が上位馬に集中するようなら見直したい存在だ。
アルテミスステークス2026 登録馬一覧
10月18日に発表された特別登録馬は14頭。中央馬13頭と地方馬1頭となっている。
| 登録馬 | 前走 | 暫定評価 |
|---|---|---|
| リスグロワール | 阪神新馬・芝1800m 1着 | A |
| シティオブドリーム | 野路菊S・芝1600m 2着 | A |
| プルヴィナル | 中山新馬・芝1800m 1着 | A |
| ピコベリー | 新潟新馬・芝1800m 1着 | B+ |
| ホウオウプレマ | 札幌新馬・芝1800m 1着 | B+ |
| ジーティーキャリー | 中京未勝利・芝1600m 1着 | B+ |
| サトノスプレマシー | 新潟未勝利・芝1600m 1着 | B |
| マリアンデール | 阪神未勝利・芝1600m 1着 | B |
| ファミーリエ | 中京新馬・芝1400m 1着 | B |
| カナデルペガサス | 登録馬 | 比較対象 |
| シュヴァルツペルレ | 登録馬 | 比較対象 |
| タプティ | 登録馬 | 比較対象 |
| ローズサルーテ | 登録馬 | 比較対象 |
| ベストプラージュ | 地方馬 | 比較対象 |
※評価は筆者による現時点の比較であり、人気順や確定予想印ではありません。枠順・追い切り・馬場状態を反映する前の暫定評価です。
展開予想|今年はスローペースの可能性も
現時点で逃げ候補として考えたいのがジーティーキャリーだ。
前走は中京マイルで逃げ切り勝ち。スタートからスムーズに先手を取れるようなら、今回も主導権を握る可能性がある。
ただし、必ず逃げると決まったわけではない。シティオブドリームも新馬戦では逃げ切っており、各馬の出方によって隊列は変わるだろう。
スローなら好位組が有利になる可能性
2歳牝馬同士の対戦では、各騎手が折り合いを重視するケースも考えられる。
もしジーティーキャリーが楽に先手を取れれば、後続が仕掛けを待つ間に先行馬が脚をためる展開となる可能性がある。
その場合、プルヴィナルやホウオウプレマなど、好位を取る競馬で勝ってきた馬にもチャンスが広がる。
末脚勝負ならリスグロワールに注目
一方、各馬が早めに動いて直線での加速力が問われる展開になれば、阪神の新馬戦で上がり32秒7を記録したリスグロワールの瞬発力が大きな武器になりそうだ。
シティオブドリームも野路菊Sで上がり32秒8を使っており、末脚勝負に対応できる材料を持っている。
直線が長い東京コースでも、後方からの差しだけを狙うのは危険。筆者は、最後の脚を使うためにどの位置を取れるかを重視したい。
血統面から考える2027年クラシックへの可能性
サートゥルナーリア産駒のリスグロワール
瞬発力に優れた父と、息の長い活躍を見せた母を持つ。今回のマイル戦で好走できれば、距離延長を含めて来年の牝馬クラシック路線がさらに楽しみになる。
コントレイル産駒のシティオブドリーム
新馬戦の逃げ切りとオープン戦の好位差しを経験している。まだ能力の上限は見えておらず、父の産駒から大物牝馬が誕生するかという点でも注目している。
モーリス産駒のプルヴィナルとピコベリー
今年はモーリス産駒が2頭登録。中山で先行して勝ったプルヴィナルと、新潟外回りで勝ち上がったピコベリーでは実戦で見せた特徴が異なる。
同じ父の産駒でも、東京マイルでどちらの持ち味が生きるかは興味深い。
アルテミスステークス2026 現時点の総合評価
| 馬名 | 評価する強み | 確認したい課題 |
|---|---|---|
| リスグロワール | 瞬発力・将来性 | スタート・重賞の流れ |
| シティオブドリーム | オープン実績・自在性 | 東京の直線・相手強化 |
| プルヴィナル | 先行力・完成度 | 速い上がりへの対応 |
| ピコベリー | 左回り1800m実績 | マイルの追走力 |
| ホウオウプレマ | 立ち回り・血統 | 東京マイルへの対応 |
| ジーティーキャリー | 先行力・東京経験 | 展開と同型馬の動向 |
筆者が現時点で最も注目している3頭
リスグロワール:新馬戦で見せた瞬発力と素質を最も評価したい。母リスグラシューの足跡を追う姿にも期待が高まる。
シティオブドリーム:牡馬相手のオープン戦で2着という実績は見逃せない。コントレイル産駒として、ここで重賞タイトルを獲得できるか注目だ。
プルヴィナル:現時点の完成度と先行力では非常に魅力的。展開次第では上位2頭以上のパフォーマンスを見せても不思議ではない。
アルテミスステークス2026 よくある疑問
アルテミスステークスは何月何日に開催される?
2026年10月24日(土)、東京競馬場の芝1600mで開催予定。発走は15時45分。
過去10年で最も好走率が高い人気は?
2番人気が3着内率90%を記録している。ただし、今年の結果を保証するものではない。
距離短縮組は有利?
過去10年では前走1800m組が6勝を挙げており、注目したい傾向となっている。
今年の注目馬は?
筆者はリスグロワール、シティオブドリーム、プルヴィナルを中心に注目。ピコベリーやホウオウプレマなどにも可能性を感じている。
まとめ|今年のアルテミスSは将来性豊かな牝馬が激突
2026年のアルテミスステークスは、血統面でも実績面でも楽しみな顔ぶれがそろった。
特にリスグロワールは、2016年に母リスグラシューが勝った舞台に立つ。新馬戦の内容からも能力の高さを感じさせ、10年越しの母子制覇が実現するのか注目したい。
一方、コントレイル産駒のシティオブドリームは、牡馬相手のオープン戦で好走。実戦経験という点では強力なライバルとなる。
そしてプルヴィナルも、新馬戦で見せた先行力とレースセンスから、十分に勝負になる存在だと考えている。
現段階ではこの3頭を上位候補とするが、枠順、最終追い切り、当日の馬場傾向を確認してから最終評価を決めたい。
今回の結果だけでなく、来年の桜花賞やオークスへ向けて、どの馬が成長していくのかも楽しみだ。
筆者としては、目先の着順はもちろん、各馬がどのような競馬を見せるかにも注目して見守りたい。
本記事は2026年10月19日時点の情報を基に作成した考察です。出走馬、騎手、枠順、馬場状態などの最新情報はJRA公式発表をご確認ください。
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