2026年の小倉記念は、7月19日に小倉競馬場の芝2000mで行われるハンデ重賞です。
今年は、海外遠征帰りのジョバンニ、前走の都大路ステークスをレコードで制したガイアメンテ、オークス3着のタガノアビー、小倉芝2000mで実績を持つレーゼドラマなど、多彩な顔ぶれがそろいました。
実績馬と上がり馬、さらに軽ハンデ馬が入り交じる組み合わせだけに、能力比較だけでなく、夏場の体調や最終追い切りでの反応を丁寧に確認しておきたい一戦です。
本記事は2026年7月16日午前時点の情報をもとに作成しています。
登録段階では19頭。フルゲート18頭のため、現時点ではナヴォーナが除外対象となっています。今回はナヴォーナを除く18頭について、確認できた調教時計、追い切り内容、調整過程から評価しました。
小倉記念2026の追い切りで重視したポイント
小倉芝2000mは直線だけの瞬発力勝負になりにくく、3コーナー付近からペースが上がる持続力戦になりやすいコースです。
そのため、今回の追い切り診断では単純な全体時計の速さだけではなく、次の項目を重視しました。
- 1週前追い切りから最終追い切りまでの調整過程
- 直線で促されてからの反応と伸び
- 最後までフォームや脚色を維持できているか
- 小倉芝2000mで必要な持続力と機動力
- 休み明け、海外遠征帰り、滞在競馬など各馬の条件
最終追い切りが軽めでも、1週前に十分な負荷をかけていれば問題ありません。反対に、強く追われて速い時計が出ていても、最後に余力を失っている場合は慎重に評価しています。
小倉記念2026 最終追い切り評価一覧
| 評価 | 馬名 | 最終追い切り | 診断ポイント |
|---|---|---|---|
| S | ジーティーアダマン | 栗東坂路 52.1-37.8-12.2 |
馬なりで併走馬に先着。力強さと軽快さを両立 |
| A | ガイアメンテ | 栗東CW 83.7-11.3 |
余裕十分に先着。心身の充実を感じる内容 |
| A | エヒト | 栗東坂路 51.3-12.0 |
9歳でも活気十分。速い全体時計で衰えを感じさせない |
| A | サフィラ | 小倉芝 58.4-12.4 |
1週前のCWが優秀。早めの小倉入りにも好感 |
| B+ | ウエストナウ | 栗東CW 84.1-11.2 |
遅れは問題なし。追走して終いまで余力十分 |
| B+ | マイネルメモリー | 栗東坂路 51.5-12.6 |
全体時計は優秀。最後の減速がやや惜しい |
| B+ | ゼンダンハヤブサ | 栗東坂路 53.3-12.1 |
馬なりでスムーズ。軽ハンデを生かせる状態 |
| B+ | タガノアビー | 栗東CW 71.9-12.0 |
1週前の動きが良好。最終は余力を残す調整 |
| B | ジョバンニ | 栗東坂路 54.9-12.4 |
海外帰りとしては順調。絶好調とまでは言いにくい |
| B | レーゼドラマ | 栗東CW 37.8-11.6 |
短めの調整でも前向き。フレッシュさを維持 |
| B | コパノサントス | 栗東坂路 53.3-12.4 |
脚取りは軽快。集中力にわずかな課題 |
| B | カネフラ | 栗東坂路 55.3-12.1 |
時計以上に力強い動き。乗り込み量も豊富 |
| B | ノーランサンライズ | 栗東CW 82.9-11.5 |
1週前に自己ベスト。中2週でも状態は安定 |
| B | トータルクラリティ | 小倉芝 72.6-11.8 |
小倉滞在で落ち着き。復調のきっかけ待ち |
| B | テーオーソラネル | 栗東坂路 54.7-12.8 |
長期休養明けでも動きは改善。実戦勘が課題 |
| C+ | ケイズレーヴ | 名古屋 51.4-11.4 |
時計は優秀だが、映像など判断材料が限られる |
| C | カエルム | 栗東CW 84.4-11.5 |
バランスは悪くないが、併走馬に遅れた点は気になる |
| C | ナムラエイハブ | 栗東坂路 52.5-12.4 |
時計は出たが、良い頃ほどの迫力には届かず |
最終追い切りで高く評価した馬
今回の追い切りで最も高く評価したのは、ジーティーアダマンです。
1週前は栗東CWで6ハロン82秒6、ラスト1ハロン11秒2。しっかり追われて併走馬に先着し、必要な負荷をかけられていました。
そのうえで最終追い切りは坂路へ切り替え、併走馬を追走する形から馬なりのまま先着。大柄な馬体を持て余すようなところがなく、全体時計52秒1を軽快にまとめています。
最後まで踏み込みに力があり、併走馬が促されても余裕を保って前へ出た点は好印象です。速い時計を出したこと以上に、無理なく動けていた点を評価したい内容でした。
前走時より馬体面も上向いている可能性があり、状態面については今回のメンバーでも上位と判断します。
ガイアメンテは、1週前に川田将雅騎手を背に栗東CWで6ハロン83秒9、ラスト1ハロン10秒9を記録。併せたテーオーソラネルを大きく上回り、早い段階で十分な負荷をかけています。
最終追い切りではペンナヴェローチェを追走。直線に入ってからも手応えには余裕があり、強く促されることなく先着しました。
以前は調教で負荷をかけるとテンションや食欲に影響が出る面もあったようですが、今回は落ち着きを保ちながら調整できています。
時計、動き、精神面のバランスが良く、前走のレコード勝ちから好状態を維持。本格化を裏付けるような仕上がりと見てよさそうです。
9歳馬エヒトも、年齢を感じさせない動きを披露しました。
1週前は坂路で53秒5、ラスト11秒9。最終追い切りではさらに負荷を強め、全体時計51秒3まで短縮しています。
序盤から前向きに登坂し、最後まで大きく失速せず12秒0でまとめました。もともと坂路で時計を出すタイプではありますが、9歳の夏にこれだけ動けていること自体を評価できます。
前走後に放牧を挟んだことで気持ちもリフレッシュされている印象。小回りコースでの実績もあり、人気が控えめなら追い切り面から注意したい存在です。
サフィラの最終追い切りは、小倉芝コースで感触を確かめる程度の軽い内容でした。
注目したいのは、1週前の栗東CWです。西村淳也騎手を背に6ハロン79秒7、ラスト1ハロン11秒4を馬なりで記録しており、数字だけを見ても十分な負荷がかかっています。
最終追い切りが遅いからといって割り引く必要はなく、早めに小倉入りして環境へ慣らす調整を選択した点も好材料です。
輸送後の食欲も安定しているとされ、滞在効果が見込めます。映像など最終追い切りの判断材料は限られますが、1週前の内容と調整過程を総合して高評価としました。
上位評価に続く注目馬
最終追い切りでは併走馬を大きく追走し、最後はわずかに遅れました。ただし、遅れだけを理由に評価を下げる必要はありません。
直線では強く追われず、ラスト1ハロン11秒2。追走した距離を考えれば内容は悪くなく、気持ちを切らさず最後まで走れていました。
1週前にも一杯に追われて先着しており、負荷は十分です。絶好調とまでは断定しにくいものの、近走の好調を維持できる状態にはありそうです。
全体時計51秒5は優秀で、休み明けでもしっかり動けています。
一方、ラスト2ハロンは12秒2から12秒6へ減速。前半から速い時計を出した影響はありますが、末強めの内容を考えれば、最後まで同じ脚色を保てればさらに良かったところです。
それでも乗り込み量は確保され、動きにも活気があります。小倉実績を持つ馬でもあり、流れが向けば上位に食い込む余地はありそうです。
派手な時計ではありませんが、馬なりのまま最後までスムーズに登坂しました。
手前の替え方も自然で、終盤には自ら脚色を強めています。強く追っていないため伸びしろを残しており、この馬なりに状態は良好です。
格上挑戦になりますが、52キロの軽ハンデは魅力。調教の動きからは、状態面を理由に軽視する必要はありません。
最終追い切りは5ハロンから入り、余力を残す内容でした。
この馬は1週前の栗東CWで6ハロン82秒4、ラスト1ハロン11秒4を馬なりで記録。大きなフットワークで直線まで伸びており、1週前の方が見栄えのする内容でした。
最終追い切りではやや頭の位置が安定しない部分もありましたが、大きな減点材料とまでは言えません。前走時の状態を維持できていると判断します。
人気馬ジョバンニの状態は?
ジョバンニは香港遠征からの帰国初戦になります。
1週前はJ・コレット騎手を背に栗東CWで6ハロン82秒4、ラスト1ハロン11秒5。併走馬を追走し、最後は並んでゴールしました。
最終追い切りは坂路で軽めの調整。脚取り自体はスムーズでしたが、頭の位置や集中力には少し物足りなさがあり、絶好調時の迫力までは感じませんでした。
海外帰りとしては順調に立ち上げられており、大きな不安があるわけではありません。ただし追い切りだけを比較すると、ジーティーアダマンやガイアメンテの方が上と評価します。
そのほかの出走予定馬を診断
レーゼドラマ B評価
1週前は栗東CWで6ハロン84秒5、ラスト1ハロン11秒3。併走馬を追走して先着しました。
最終追い切りは3ハロン37秒8、ラスト11秒6と短めの内容でしたが、前脚をしっかり伸ばして前向きに走れています。フレッシュさを保つことを優先した調整で、仕上がりは悪くありません。
コパノサントス B評価
坂路で53秒3、ラスト12秒4。大きく目立つ時計ではありませんが、脚さばきは機敏で無駄が少なく、前走時より状態は上向いている印象です。
道中で何度か手前を替えており、集中力には若干の課題が残ります。展開と馬場がかみ合えば穴候補として注意したい一頭です。
カネフラ B評価
最終追い切りは坂路55秒3、ラスト12秒1。時計は控えめですが、馬なりで踏み込みに力がありました。
中間は坂路を中心に豊富な本数を消化しています。近走成績から強気にはなりにくいものの、状態そのものは上向いています。
ノーランサンライズ B評価
最終追い切りは栗東CWで6ハロン82秒9、ラスト11秒5。馬なりでまとめました。
1週前には6ハロン80秒2の自己ベストを記録しており、中2週でも疲れは感じさせません。格上挑戦になりますが、50キロのハンデを考えれば不気味な存在です。
トータルクラリティ B評価
小倉芝コースで5ハロン72秒6、ラスト11秒8。時計を求めず、折り合いとリズムを確認する内容でした。
早めに小倉入りしたことで落ち着きが出ている点は好材料です。近走は結果が出ていませんが、きっかけをつかめる状態には整えられています。
テーオーソラネル B評価
1年9か月ぶりの実戦になります。1週前はガイアメンテに大きく遅れましたが、最終追い切りではフォームが安定し、動きは一段階良くなりました。
長期休養明けを考えれば調整過程は悪くありません。ただし、今回のようなハンデ重賞でいきなり能力を出し切れるかは別問題。実戦勘を含めて慎重に判断したいところです。
ケイズレーヴ C+評価
名古屋競馬場で4ハロン51秒4、ラスト1ハロン11秒4。直線で強めに追われ、時計としては優秀です。
一方、中央馬との調教環境の違いに加え、映像など確認できる材料が限られています。時計だけなら評価できますが、総合判断ではC+にとどめました。
カエルム C評価
栗東CWで6ハロン84秒4、ラスト11秒5。リラックスして走れていましたが、先行した併走馬に最後は交わされています。
相手が動く新馬だったことを考慮しても、前走時と比べて強く上昇した印象はありません。52キロは魅力ですが、追い切り面ではもうひと押し欲しい内容でした。
ナムラエイハブ C評価
坂路で52秒5、ラスト12秒4。強めに追われて一定の時計は出ています。
ただし、良い頃には坂路51秒台を記録していた馬で、今回はフォームにも若干の無駄が見られました。障害練習を取り入れながら乗り込まれていますが、追い切りだけを見ると本調子手前の印象です。
最終追い切りから狙いたい3頭
1位 ジーティーアダマン
1週前にしっかり負荷をかけ、最終追い切りでは馬なりで軽快に先着。動き、反応、余力のバランスが最も良かった。
2位 ガイアメンテ
1週前のラスト10秒9に続き、最終追い切りでも余裕十分。前走のレコード勝ちから好調を維持している。
3位 エヒト
9歳でも坂路51秒3を記録。年齢による衰えを感じさせない活気があり、小回り実績も魅力。
追い切りだけで最も目立ったのはジーティーアダマンです。全体時計だけでなく、併走馬に対する反応と余力を評価しました。
ガイアメンテは前走の勢いを維持しており、追い切り面で大きな不安はありません。エヒトは年齢こそ9歳ですが、動きだけなら人気馬にも見劣りしない内容でした。
そのほかでは、早めに小倉入りしているサフィラ、軽ハンデで動きも良かったゼンダンハヤブサ、小倉巧者のマイネルメモリーにも注目しています。
小倉記念2026 最終追い切り診断まとめ
今年の小倉記念は、絶対的な中心馬がいるというよりも、実績馬と上がり馬、軽ハンデ馬の比較が難しい組み合わせです。
追い切りでは、ジーティーアダマンとガイアメンテの充実ぶりが目立ちました。ジョバンニも海外帰りとしては順調ですが、状態面だけを比べると上位2頭に分があります。
一方で、サフィラは1週前の時計と小倉滞在、エヒトは年齢を感じさせない坂路の動きが魅力。人気とのバランス次第では、馬券的に面白い存在になりそうです。
最終予想では、今回の追い切り評価に枠順、当日の馬場状態、展開、ハンデを加えたうえで本命馬を決めたいと思います。
※調教時計や出走予定は2026年7月16日午前時点の公開情報をもとにしています。出走馬、騎手、枠順などは主催者の発表をご確認ください。
※追い切り評価は状態面を判断するためのもので、レースでの能力順位や着順を保証するものではありません。
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