【エルムステークス2026考察】ウェイワードアクト中心も実績馬が集結|血統・近走・札幌適性を分析

重賞

2026年8月8日、札幌競馬場で行われるエルムステークス。函館のマリーンステークスを圧勝したウェイワードアクトをはじめ、昨年の覇者ペリエール、ダート二冠馬ナチュラルライズ、海外G1でも善戦したルクソールカフェなど、実績も適性も異なる14頭が登録しました。

今年は函館ダート1700メートル組だけでなく、東京ダート1600メートルのオープン特別を快勝した馬、地方交流G1を戦ってきた馬、さらに条件戦を連勝してきた3歳馬も参戦予定です。

単純な能力比較ではなく、札幌ダート1700メートルへの適性、先行力、北海道での実績、現在の状態を総合的に判断する必要があります。

開催日2026年8月8日
競馬場札幌競馬場
条件ダート1700m
格付けGIII・別定
記事作成時点について
本記事は2026年8月3日時点の登録馬を基にした考察です。出走馬、騎手、枠順、馬場状態は確定前であり、最終的な評価は枠順と最終追い切りを確認して調整する必要があります。
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札幌ダート1700メートルで重視したい能力

札幌競馬場のダートコースはほぼ平坦で、最後の直線は264.3メートルと短めです。ただし、直線が短いからといって、逃げ馬を無条件に狙えばよいわけではありません。

序盤からポジションを取りに行く馬が多いと、逃げ・先行馬にとって息の入りにくい流れになります。前半で脚を使い過ぎると、最後の直線が短くても粘り切れません。

  • 最初のコーナーまでに無理なく好位を取れる先行力
  • コーナーを4回回りながらスピードを維持する持続力
  • 3コーナー付近からペースが上がっても対応できる器用さ
  • 函館・札幌のダート1700メートルでの実績
  • 速い時計だけでなく、消耗戦にも対応できるスタミナ

東京ダート1600メートルのような長い直線で末脚を伸ばすタイプよりも、好位から早めに動いて長く脚を使えるタイプを重視したいレースです。

過去データから見えるエルムステークスの傾向

60.0%
1番人気の過去10年における3着内率。ただし勝利は1回で、信頼度は絶対的ではありません。
6勝
過去10年で5歳馬が挙げた勝利数。勝ち馬の中心は、充実期を迎えた5歳馬です。
23頭
過去10年の3着以内馬30頭のうち、前走で4着以内だった馬の頭数です。
7頭/8頭
近年8回の勝ち馬のうち、同じ年に函館開催のレースで連対していた馬の頭数です。
今年のデータ注目馬
函館のマリーンステークスで1着ウェイワードアクト、2着レヴォントゥレット、3着ヒルノハンブルク。さらに平安ステークス2着のヴァルツァーシャル、アハルテケステークス1着のテーオーパスワードも、前走好走馬という条件に該当します。

特に注目したいのが、近年の勝ち馬に共通する同年の函館開催における連対実績です。今年はウェイワードアクトとレヴォントゥレットが明確に該当します。

函館と札幌ではコース形態に違いがあるものの、滞在競馬への適応、北海道の砂質、輸送負担の少なさという点では大きな材料になります。

想定されるレース展開

ハナの候補は、前走マリーンステークスを逃げ切ったウェイワードアクトです。テーオーパスワード、ナチュラルライズ、アクションプラン、テーオードレフォンなども前方のポジションを取りたいタイプです。

現時点の展開イメージ
ウェイワードアクトが先手を主張し、複数の先行馬がその直後を追走。前半から極端なハイペースになるよりも、向こう正面から徐々にペースが上がる持続力勝負を想定します。

ウェイワードアクトが楽に先手を取れれば、前走の再現が可能です。一方で外枠から脚を使わされた場合や、他馬に早めに並びかけられた場合は、好位で運べるレヴォントゥレット、テーオーパスワード、ヒルノハンブルクに展開が向く可能性があります。

後方一気だけでは届きにくいため、差し馬も3コーナーまでに射程圏へ入っていることが重要です。

有力馬の近走・血統・適性を分析

ウェイワードアクト

中心候補

父 Maclean’s Music
母父 Majestic Warrior
前走 マリーンS 1着
札幌向きの先行型

前走のマリーンステークスでは先手を奪うと、後続を3馬身半突き放して完勝。函館ダート1700メートルを1分42秒8で走破し、距離適性と北海道の砂への対応力をはっきり示しました。

通算成績も14戦7勝、2着4回、3着2回と高水準です。崩れたレースが極めて少なく、先行して自分のリズムに持ち込める点は大きな強みです。

父マクリーンズミュージックは米国的なスピードとパワーを伝え、母父マジェスティックウォリアーからはダートでの持続力を補っています。短距離的なスピードだけでなく、1700メートルを押し切る粘りも備えた配合です。

評価材料
前走内容、北海道実績、先行力、安定した戦績の全てが高水準です。
不安材料
前走圧勝によって他馬から早めに目標にされる点と、枠順次第で先手争いが厳しくなる可能性です。

テーオーパスワード

相手筆頭候補

父 コパノリッキー
母父 キングカメハメハ
前走 アハルテケS 1着
5歳馬

前走のアハルテケステークスでは、58キロを背負いながら東京ダート1600メートルを1分35秒0で快勝。後続に4馬身差をつけ、オープンクラスでも能力上位であることを示しました。

2024年のケンタッキーダービーで5着に入った実績もあり、単なる上がり馬ではありません。広い東京コースでの勝利から札幌の小回りへ条件は変わりますが、好位で運べる機動力があり、対応可能とみます。

父コパノリッキーはダート中距離で必要なパワーと持続力を伝える種牡馬。母父キングカメハメハも加わり、1700メートルへの距離延長は大きなマイナスになりにくい血統構成です。

評価材料
前走の勝ち時計と着差は優秀。年齢別成績でも好調な5歳馬です。
不安材料
東京のワンターンから札幌の4コーナーへ替わるため、立ち回りへの対応が鍵になります。

レヴォントゥレット

穴候補

父 ロードカナロア
母父 マンハッタンカフェ
前走 マリーンS 2着
母 クイーンマンボ

大沼ステークスとマリーンステークスで連続2着。勝ち切れてはいませんが、函館ダート1700メートルで安定した先行力と持続力を発揮しています。

前走はウェイワードアクトに3馬身半離されたものの、後続には先着しており、オープンクラスで通用する力は示しました。前走の着差だけで人気を落とすなら、配当面で面白い存在です。

母はダートの大舞台で活躍したクイーンマンボ。父ロードカナロアのスピードに、母父マンハッタンカフェの持続力とスタミナが加わります。芝的な軽さだけでなく、ダート中距離をこなせる裏付けのある血統です。

評価材料
同年の函館連対実績を持ち、近年のエルムS勝ち馬に通じる臨戦過程です。
不安材料
ウェイワードアクトとの前走の着差を、札幌への舞台替わりでどこまで縮められるかが課題です。

ペリエール

昨年の覇者

父 ヘニーヒューズ
母父 フジキセキ
2025年エルムS 1着
前走 オアシスS 4着

昨年のエルムステークスでは、後続に2馬身半差をつけて完勝。前年の大沼ステークスも勝っており、北海道のダート1700メートル適性は今回のメンバーでも最上位です。

父ヘニーヒューズと母父フジキセキの組み合わせは、ダートで必要な先行スピードと機動力を強く伝えます。札幌の短い直線で早めに抜け出す競馬は、血統的にも戦績的にも合っています。

今年は前走オアシスステークス4着からの休み明け。昨年のように函館を一度使ってから本番へ向かうローテーションではないため、当日の仕上がりが重要です。

評価材料
昨年の勝ち馬でコース適性は証明済み。多少展開が変わっても対応できます。
不安材料
約3か月ぶりの実戦となるため、最終追い切りと当日の馬体重を確認したいところです。

ナチュラルライズ

実績上位

父 キズナ
母父 Distorted Humor
羽田盃・東京ダービー優勝
4歳馬

2025年に羽田盃と東京ダービーを制したダート二冠馬。今回のメンバーでは実績上位ですが、2026年はかしわ記念、帝王賞でともに8着と、本来の能力を出し切れていません。

父キズナの持続力に、母父ディストーテッドヒューマーの米国的なスピードが加わった配合です。中距離での実績が中心ですが、速い流れに対応できる先行力もあり、1700メートルへの短縮が刺激になる可能性があります。

1週前はポリトラックコースで馬なり調整を行い、直線の反応が良くなっているとの評価。環境を変えた調整によって、精神面を含めた変化が期待されます。

評価材料
能力と実績はGIIIでは上位。4歳馬の成長力も見込めます。
不安材料
近2走の内容と重い負担重量。小回り1700メートルで忙しくなる可能性もあります。

ルクソールカフェ

能力上位

父 American Pharoah
母父 More Than Ready
サウジカップ 5着
武蔵野S優勝

2025年の武蔵野ステークスを制し、2026年のサウジカップでも5着。国際的なダートG1で善戦した能力は、ここに入れば軽視できません。

前走の安田記念は芝で11着でしたが、今回は実績のあるダートへ戻ります。芝挑戦の結果だけで評価を下げる必要はないでしょう。

父アメリカンファラオ、母父モアザンレディという米国色の濃い血統で、スピードとパワーは十分です。一方、主な実績は東京ダート1600メートル。札幌の小回りと右回りへの対応が重要になります。

評価材料
ダートでの絶対能力は高く、前走芝からダートへ戻る条件替わりもプラスです。
不安材料
小回り1700メートルでの立ち回りと、海外遠征後を含むローテーションが判断材料です。

オメガギネス

巻き返し候補

父 ロゴタイプ
母父 ハービンジャー
前走 マーチS 7着
フェブラリーS 5着

2026年のフェブラリーステークスで5着。続くマーチステークスでは59キロを背負って7着でしたが、重賞級の能力を持っていることは明らかです。

父ロゴタイプから受け継いだスピードと持続力が特徴で、母父ハービンジャーの影響から一定のスタミナも備えています。1800メートルより1600メートル前後で良さが出るため、1700メートルは対応範囲です。

差す形でも競馬はできますが、札幌では位置取りが後ろになり過ぎないことが重要。内から中ほどの枠で流れに乗れれば、巻き返しが考えられます。

評価材料
フェブラリーS5着の実績があり、相手関係が弱くなるGIIIなら能力は上位です。
不安材料
休み明けに加え、小回りで後手に回ると短い直線だけでは届かない可能性があります。

相手・穴候補として注目したい馬

ヒルノハンブルク

父ナダル、母父ステイゴールド。大沼ステークス、マリーンステークスで連続3着に入り、函館ダート1700メートルへの適性を証明しました。前走で上位2頭に敗れているため逆転には上積みが必要ですが、4歳馬の成長力と安定感は魅力です。

ヴァルツァーシャル

父マクフィ、母父エンパイアメーカー。前走の平安ステークスで2着に入り、7歳でも能力の衰えを感じさせない内容でした。マーチステークス優勝実績もあり、消耗戦になれば浮上。ただし過去データ上、7歳馬の成績は強調できません。

テーオードレフォン

父ドレフォン、母父ブライアンズタイム。先行力とダートでのパワーを備え、北海道シリーズにも実績があります。前走マリーンステークスは6着。展開ひとつで着差を縮められますが、7歳という年齢と近走内容から強くは推しにくい立場です。

アクションプラン

前走の平安ステークスは14着。好走時は前方で流れに乗り、長く脚を使う競馬を得意とします。札幌の舞台自体は合う可能性がありますが、重賞の速い流れで最後まで粘るには、前走からの明確な状態良化が必要です。

チュウワクリスエス

父ルヴァンスレーヴ、母父サウスヴィグラス。ダート向きのパワーと先行力を期待できる血統ですが、平安ステークス13着、マリーンステークス9着と近走は苦戦しています。4歳の成長力はあるものの、現状では大幅な変わり身が必要です。

オンザムービー

父サンダースノー、母父リアルインパクト。函館ダート1700メートルの未勝利戦と、札幌ダート1700メートルの1勝クラスを連勝しました。舞台適性と3歳馬の軽量は魅力ですが、1勝クラスからGIIIへの挑戦は大幅な相手強化です。

ジョーメッドヴィン

父ドレフォン、母父キングヘイロー。前走は函館芝1200メートルの青函ステークスで6着でした。血統面にはダート適性の余地があるものの、今回は距離延長に加えて芝からダートへの変更。条件が大きく変わるため、現段階では様子を見たい存在です。

血統から注目したい3つのタイプ

血統タイプ 該当馬 今回の評価ポイント
米国型スピード・パワー ウェイワードアクト
ルクソールカフェ
ペリエール
速い流れでも位置を取れ、平坦コースでスピードを持続しやすいタイプです。
日本型ダート中距離 テーオーパスワード
ナチュラルライズ
チュウワクリスエス
コーナーを回りながら脚を使う能力と、1700メートルを押し切る持続力を評価できます。
母系からスタミナを補うタイプ レヴォントゥレット
ヒルノハンブルク
オメガギネス
父系のスピードに母系のスタミナが加わり、終盤の消耗戦にも対応しやすい配合です。

血統だけで最も札幌ダート1700メートルへの適性を感じるのは、ウェイワードアクト、テーオーパスワード、レヴォントゥレットです。

ルクソールカフェは能力こそ高いものの、東京ダート1600メートル型のスピードを、札幌の4コーナー戦でどのように使うかが焦点になります。

現時点における注目度

  • 中心候補
    ウェイワードアクト、テーオーパスワード
  • 相手候補
    レヴォントゥレット、ペリエール、ナチュラルライズ
  • 能力注目
    ルクソールカフェ、オメガギネス
  • 穴候補
    ヒルノハンブルク、ヴァルツァーシャル
  • 様子見
    テーオードレフォン、アクションプラン、チュウワクリスエス、オンザムービー、ジョーメッドヴィン

まとめ

現時点で中心に据えたいのは、マリーンステークスを圧勝したウェイワードアクトです。函館ダート1700メートルで示した時計、着差、先行力は高く評価できます。

ただし、今回は前走以上にマークが厳しくなる可能性があります。ウェイワードアクトが早めに競りかけられる展開なら、好位で脚をためられるテーオーパスワードレヴォントゥレットに逆転の余地があります。

実績面では、昨年の覇者ペリエール、ダート二冠馬ナチュラルライズ、海外G1で善戦したルクソールカフェも無視できません。ただし、それぞれ休み明け、近走内容、コース形態への対応という確認材料があります。

穴候補としては、函館ダート1700メートルで連続3着のヒルノハンブルクを挙げます。大きな着崩れがなく、上位人気馬が先行争いで消耗すれば、馬券圏内へ浮上する可能性があります。

最終的には、ウェイワードアクトが無理なく先行できる枠に入るか、そしてペリエールやナチュラルライズが最終追い切りで本来の動きを見せるかが重要です。

枠順確定後に確認したいポイント

  • ウェイワードアクトが先手を取りやすい枠に入ったか
  • 外枠の先行馬が序盤で脚を使わされないか
  • ペリエールとナチュラルライズの最終追い切り
  • ルクソールカフェがダート仕様の動きを見せているか
  • 当日の雨量とダートの時計が速くなっているか

※出走馬、騎手、負担重量、枠順、馬場状態などの最新情報は、主催者発表をご確認ください。本記事は馬券の的中を保証するものではありません。

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